Consultation
当クリニックの診療
アンチエイジングの基本は「栄養」
当クリニックのアンチエイジング(抗老化)の基礎となる治療は、正常細胞の持つ機能の基礎を立て直すことにあります。「今ある細胞の働きを守る」……こうした抗老化のために最も大切なことは、「栄養」への着目です。バランス異常等で欠乏した栄養素(ビタミン、ミネラル等)と抗酸化作用を持つ水素を補充し、同時に過剰な栄養素を排除する、という基本治療です。そのうえで回復がはかどらない(細胞の生産能力の低下)という場合には、体内で栄養から合成される機能性物質(体内生成物質)を補完します。近年、医学の素晴らしい進化によってさまざまな物質の活用が注目されますが、そもそものアンチエイジングは、栄養に着目した基本治療が第一歩である、ということを忘れないでいただきたいです。
「身体の錆びつき」を防ぐ「水素」
老化や身体の不調・慢性疾患の原因の1つといわれているのが、活性酸素による身体の「酸化」です。私たちの身体から発生してしまう悪玉活性酸素。これを除去(抗酸化)する物質が水素です。実は水素はそもそも人間の体内に存在するもので、たとえば赤ちゃんのおならの成分のおよそ80%が水素ガスだということです。はっきりと解明されてはいませんが、人の腸内細菌が水素ガスを作っているのではないかといわれています。ですから、腸内環境を整えることは抗酸化のために非常に重要です。しかし、人は老化にともない体内で水素を作り出す機能も低下していきます。そこで「水素を足す」という治療が必要になります。
人体に有益な「機能性ペプチド」の存在
人体には、複数のアミノ酸が結合してできた「ペプチド」という物質が存在します。その中で身体に有益なペプチドを「機能性ペプチド」と呼び、これらを補充することもアンチエイジングのアプローチの1つとなっています。
代表的な機能性ペプチドが「グルタチオン」です。3つのアミノ酸が結合してできたこの機能性ペプチドは、強力な抗酸化作用、解毒作用を持ち、パーキンソン病の改善、アルツハイマーの予防、肝機能改善、がん予防など、実にさまざまな働きが期待できるものです。体内生成物であるグルタチオンが人体に少なくなってしまった状態を「Low Glutathione」と呼び、このことが各種の体調不良や病気の大きな要因であることがわかってきています。
エネルギー産生のカギは「NAD⁺」にある
私たちの身体のあらゆる細胞には、1つひとつに「ミトコンドリア」という小器官が存在します。このミトコンドリアは私たちが吸い込んだ酸素や摂取した栄養素をもとに「ATP(Adenosine TriPhosphate アデノシン三リン酸)」というエネルギーを合成します。ミトコンドリアが電気を作る発電所だとすれば、ATPは電気そのものというイメージです。体内で産生されたこのエネルギーは、幹細胞、免疫細胞、神経細胞、筋肉細胞、そして各種臓器細胞といったさまざまな細胞に作用します。ATPは人間の活動になくてはならないエネルギーなのです。
そこでATPの産生を助け、さらに細胞の「修復」を促す酵素として注目されているのが、「NAD⁺」です。体内生成物質であるNAD⁺は、もともと私たちの体内に存在するものですが、残念ながら加齢とともに減少していきます。体内にNAD⁺が足りなくなる(LOW NAD⁺)こともまた、老化/病気の大きな要因となります。そこで、「NAD⁺を補充する」というアプローチも必要となるのです。