ATP(アデノシン三リン酸)は人間の生命活動になくてはならないエネルギーです。ATPというエネルギーの産生が低下すると、脳や臓器などの機能も低下します。その結果、疲労やメンタルの不調、不眠などが原因で身体に症状が現れることもあります。 エネルギー不足は、加齢やストレスによるNAD⁺(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)という生物細胞にある補酵素の低下が原因である、ということが最近の研究ではわかってきています。NAD⁺は生物にとって必要な栄養素で、ATPエネルギー産生以外にも、糖・脂質の代謝促進、DNA修復・保護、酸化や炎症ストレスの軽減などの役割を果たしています。NAD⁺の濃度を高めることで、疲労や不定愁訴の症状、免疫力の強化など、心身の機能の維持・向上が期待できます。
NAD⁺低下は「NAD⁺合成の低下」と「NAD⁺消耗の増加」に原因があります。検査によってNAD⁺血中濃度の低下に加え「合成低下」「消耗増大」が認められる場合は、NAD⁺補充だけでなく、合成促進と消耗抑制の治療を行います。