顎のプロテーゼとは?効果や注意点を解説!

顎プロテーゼとは顎にプロテーゼを入れる施術方法のことです。

顎にシリコン製のプロテーゼを入れてフェイスラインを整えます

顎プロテーゼについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 顎プロテーゼの手術法
  • 顎プロテーゼの効果
  • 顎プロテーゼの術後の過ごし方

顎プロテーゼについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

顎のプロテーゼとは

顎プロテーゼとは、口内にプロテーゼを挿入して、後退している顎を前に出してフェイスラインを整える施術です。

プロテーゼとは

プロテーゼは、人の軟骨に近い人工の医療用シリコン製素材でできています。

顎プロテーゼは、この人工のシリコン製素材のプロテーゼを個々の顎の形に合わせて削り、口内を切開して挿入する施術です。

プロテーゼによって後退している顎を前に出し、横顔のフェイスラインや顎の輪郭を整えます。

口内を切開してプロテーゼを挿入するので顔表面から見たときの傷口はわかりにくくなります。

顎のプロテーゼの主な手術方法

顎プロテーゼの手術は主に以下のような流れになります。

  1. プロテーゼを骨格に合わせて削る
  2. 局所麻酔する
  3. 下唇の粘膜(口内)を切開する
  4. プロテーゼを挿入する
  5. 傷口を縫合する
  6. テープ固定をして完了

このあとも、術後2〜3日程度はプロテーゼを固定するため、テーピングが必要な場合が多いです。

顎プロテーゼは顔の表面からは傷が見えないかわりに口内に傷ができるため、ダウンタイムの期間は刺激物の飲食を避けてください

また、傷口の縫合は吸収糸を使うため、抜糸の必要はありません。

顎のプロテーゼの効果

顎プロテーゼにはEラインを整えたり、顔の下半分の悩みを改善したりする効果が期待できます。

横顔の「Eライン」

Eラインとはエステティックラインの略で、鼻の頭、唇、顎が一直線で繋がるラインのことです。

日本人の骨格は顎が引っ込み平たい印象になっている場合が多いですが、顎を前に出してEラインを整えることで横顔のバランスが美しく見えるようになります。

また、Eラインを整えると前から見ても顔のメリハリが生まれて小顔効果も期待できます。

出典: 高須クリニック あご形成

顔下半分の悩みを改善

顎プロテーゼは以下のような顔の下半分の悩みを解決する糸口となります。

  • 顎が引っ込んでいる
  • 顎が小さい
  • 梅干し顎(口を閉じたときに顎にシワができる)
  • 顎が割れている

顎プロテーゼはこのような悩みに対し、顔全体のバランスを見ながらオーダーメイドで施術できます。

顎プロテーゼでは下唇の裏側からプロテーゼを挿入するため、肌に傷口が残りにくい施術です。

また、口内は比較的傷の治りが早いといわれているため、術後の経過や傷跡を気に病むことも少ないです。

効果は半永久的

プロテーゼは一度挿入すれば、抜去しない限りは無くならず、効果は半永久的に続くと期待されています。

顎に対する施術では、プロテーゼの他にヒアルロン酸注入がありますが、ヒアルロン酸は一定期間で身体に吸収されるので、継続的に施術し続ける必要があります。

ヒアルロン酸注入に対してプロテーゼは半永久的に効果が続くので、効果の持続を叶えたい方にはプロテーゼがおすすめです。

顎のプロテーゼの注意点

顎プロテーゼには施術後の過ごし方やリスクなどの注意点があります。

施術後の過ごし方

顎プロテーゼの術後2日間は、プロテーゼを安定させるために顎をテープで固定する必要があります。

また、口内に傷があるため、1週間は刺激のあるものを食べないなど、医師の指導を守るようにしてください。

顎に挿入したプロテーゼは1ヶ月程度で固定され、3ヶ月程度で完成となる場合が多いです。

プロテーゼが安定して顎の形が完成するまでの期間は、プロテーゼがズレてしまわないように、顎に手をついたりうつ伏せで寝たりして顎に負担をかけることは控えましょう

重篤なリスク

顎プロテーゼには以下のような重篤なリスクも挙げられます。

感染症施術箇所は抵抗力が弱いため、まれに感染症になる場合があります。
感染症に罹患した場合は自然治癒とはならずプロテーゼの抜去となる場合が多いです。
尚、抗生剤の投与や消毒などを行うことで感染症になるリスクは抑えられています。
骨吸収施術箇所に合っていないプロテーゼを挿入すると長期間を経て圧力で骨が萎縮したり、窪んだりする可能性があります。
左右非対称プロテーゼの位置がズレて変わってしまう可能性や、元々の左右差が強調される可能性があります。

出典: 高須クリニック
出典: 有楽町美容外科クリニック

事前にリスクがあることを念頭に置いたうえで、施術前のカウンセリングや施術後のアフターケアを徹底したクリニックにかかることをおすすめします。

歯科矯正と顎のプロテーゼは併用できる?

歯科矯正を予定している方は、先に歯科矯正を行い、歯科矯正が完了したタイミングで顎プロテーゼを行うことをおすすめします。

何故なら、歯科矯正は主に上下の歯を抜き、抜いた分前歯を引っ込める形で口元の形を整える施術だからです。

口元の形が決まっていれば顎の形がシミュレーションしやすくなります。

尚、どうしても歯科矯正と顎プロテーゼを併用したい場合は、歯科矯正後を想定してコンピューターシミュレーションにより顎プロテーゼを適切にデザインできるクリニックもあります。

歯科矯正と顎プロテーゼを併用する場合は、医師との信頼関係を阻害しないように、それぞれの担当医師の許可を取ってから施術することをおすすめします。

出典: 歯科矯正と顎のシリコンプロテーゼorヒアルロン酸はどちらを先にするべきか?

顎のプロテーゼに関するよくある質問

顎プロテーゼはバレやすいのか?どれくらい痛いのか?といった、よくある質問にお答えします。

顎のプロテーゼはバレやすい?

顎プロテーゼの施術による傷口は口内にできるため、傷口によって他人に整形を知られることはほぼありません

しかし、仕上がりが不自然でバレてしまうケースや、仕上がりが自然でも家族や親しい友人など、施術前からの知人にはバレてしまうケースはあります。

前者の仕上がりの不自然さについては、正しい施術を行うことでカバーできます。

違和感はつよい?

顎プロテーゼの違和感としては、見た目の面感覚の面から挙げられます。

ダウンタイム期間は腫れるなどして違和感を覚えることがありますが、カウンセリングによって自分に合ったデザイン・大きさのプロテーゼを挿入すれば違和感は気にならないことが多いです。

感覚としては最初は口の開閉がしづらいといったことが挙げられますが、次第に慣れていくでしょう。

痛みはどのくらい?

個人差はありますが、通常は局所麻酔を行うため、注射を打つ際の痛みのみであり、切開による痛みは少ない場合が多いです。

注射の痛みが気になる方は医師に相談したり、笑気麻酔を行うクリニックを検討したりしましょう。

術後には手術による痛みや腫れ内出血がある場合に痛みが出ることがありますが、1〜2週間で落ち着くことが多いです。

プロテーゼは経年劣化する?

プロテーゼは人工物であることから、作成から20〜30年で経年劣化し、石灰化することがあります。

プロテーゼが経年劣化し石灰化した場合でも体に害があることは少ないです。

また、加齢により皮膚が薄くなると、まれに肌の表面に凸凹が出ることはあります。

プロテーゼの経年劣化により違和感を感じたら担当医に相談・診察してもらいましょう。

顎のプロテーゼまとめ

ここまで顎プロテーゼについてお伝えしてきました。

顎プロテーゼの要点をまとめると以下の通りです。

  • 顎プロテーゼは口内を切開して人工のプロテーゼを挿入する
  • 顎プロテーゼは横顔のフェイスラインを整える
  • 顎プロテーゼの術後は刺激物を食べたり顎に刺激を与えないようにする

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです

最後までお読みいただき、ありがとうございました。