ワキガとはどんな病気?ワキガ治療の種類と対策をご紹介!!

ワキガで悩んでいる方の中には、自分だけでなく周りの人にも不快な思いをさせてしまっていると不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、ワキガにはどんな治療法があるのか詳しく知らない方も多いと思います。

この記事では

  • ワキガ治療にはどのような種類があるのか
  • 生活習慣の見直しやセルフケアでワキガの臭いを抑える方法
  • 知っておきたいワキガ治療の注意点

以上の点を中心に詳しく解説していきます。

また、ワキガ治療に関する質問についてもまとめていますので、参考にしていただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

ワキガとは

ワキガは、医学用語で腋臭症(えきしゅうしょう)と呼ばれていて、ワキから強い臭いを発する状態のことを言います。
人間には2種類の汗腺があります。

そのうちの1つであるアポクリン腺から出る汗の成分を、ワキの常在菌が分解することによって強い臭いを発生させます。
これがワキガの原因です。
また、ワキガ体質の人は、アポクリン腺が多い傾向にあります。

ワキガをそのままにしていても健康に害を及ぼすことはありませんが、ワキガで悩んでいる方の選択肢として、効果的に改善できる治療を受けることや、セルフケアを行うことがあります。

ワキガ治療法 4選

クリニックで行うワキガの治療法にはいくつか種類がありますが、ここでは以下の4つのワキガ治療法についてお話しします。

それぞれのワキガ治療法のアプローチの内容、効果や持続期間、リスクについても詳しく述べていきます。

  • ミラドライ
  • ボトックス法
  • 剪除(せんじょ)法
  • 超音波法

ミラドライ

ミラドライは、皮膚の上からマイクロ波を照射する方法です。
マイクロ波の熱により、ワキガや多汗症の原因であるアポクリン腺とエクリン腺を破壊することができます。

痛みを感じることは少ないです。
皮膚を傷つけることもなく高い効果が期待できるので、満足度の高い治療法だといえます。
マイクロ波で破壊された汗腺は再生することがほぼありません。

そのため、1回の照射で効果が半永久的に持続することもメリットです。
ミライドライでは、施術の副作用により赤みや腫れ、内出血などのリスクもありますが、1週間程度で消失することが多いです。

ボトックス法

ボトックス法は、ワキの下にボツリヌストキシンを注射器で注入する治療法です。
人間にある2種類の汗腺のうちの1つ、エクリン腺に働きかけ、汗の分泌を抑える効果が期待できます。

ワキガの原因であるアポクリン腺の汗の分泌を抑えることは難しいですが、大量の汗を抑えることができるため、雑菌の繁殖を防ぎ、アポクリン腺からの汗による臭いの拡散を防ぐことができます。

ボトックス法は、汗腺を取り除くわけではないので、永久的なものではありません。
1回の施術による持続期間は6か月程度です。

夏の間に汗を抑えてワキガ対策をしたいという方にはおすすめの治療法です。
施術の副作用で注射後に筋肉痛のような痛みが出たり、内出血が起きたりすることがあります。

内出血は1週間程度で落ち着きます。

剪除法

剪除法は、ワキの下の皮膚を切開し、ワキガの原因であるアポクリン汗腺を取り除く方法です。

直接目で見ながらメスを入れることができるので、アポクリン汗腺を丁寧に一つひとつ切除することができます。

重度のワキガ症状の方に効果が期待できる治療法だと言えます。

切除した汗腺は再生することがないので、効果は半永久的に持続します。
剪除法は切開手術のため、血腫や感染による化膿を起こすことがあります。

また、ツッパリ感やしこりを生じたり、感覚が鈍くなったりするなどのリスクもあります。

超音波法

超音波法は、ワキの下の目立たないところに数ミリの穴を開け、超音波メスによって汗腺を細部まで破壊・熱処理し、ワキガの原因であるアポクリン腺を取り除く方法です。
超音波は他の組織を痛めることがありません。

回復が早く、傷跡も目立ちにくいので、身体への負担が少ない治療法だといえます。

しかし、超音波法は広範囲のアポクリン腺を取り除くことはできますが、皮膚の外部から施術を行うため、除去が不確実になることがあるというデメリットもあります。

また、超音波メスの先に熱を持っているのでやけどが起きたり、瘢痕による引きつれ感を1〜3ヶ月間程感じたりするリスクがあります。

普段の生活からワキガ対策を行う

上記ではクリニックで行うワキガ治療について述べてきました。
しかし、クリニックに行くのはハードルが高いと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ワキガは、治療をしなくてもセルフケアや生活の見直しによって症状を抑えることもできます。 

ここでは以下の3つなど、日頃から自分で実践できるワキガ対策について解説していきます。

  • 体の汗を拭く
  • 食生活を見直す
  • ストレスを解消する

体の汗を拭く

ワキの下は湿気が多く、菌が好む場所です。
お伝えしたように、ワキガはアポクリン腺から出る汗と菌が混じることによって生じます。

そのため、肌を清潔に保つことによって菌の活動を抑えることができれば、ワキガ特有の悪臭を防ぐことにつながります。

汗をかいたらその都度汗を拭きとることが望ましいでしょう。
出掛けるときには常にバッグの中にディシートや着替えを持ち歩くことをおすすめします。
肌の弱い方にはおすすめできませんが、市販のアルコール綿で拭くことで、長時間の効果が期待できますよ。

最近は汗対策グッズも充実しており、様々な商品が売られていますので、是非チェックしてみてくださいね。

出典: 医師が教える正しいワキガ対策!原因や治療法、手術内容についても解説

食生活を見直す

肉や油っこい食事は、ワキガの原因となるアポクリン腺からタンパク質や脂質を含む汗を分泌しやすくしてしまいます。

特に動物性の油脂は注意が必要です。

例えば、肉の脂身、バター、ジャンクフード、スナック菓子などです。
ワキガで悩む方は動物性の脂質は避けて、植物性のものを摂ることが望ましいです。

また、辛みの強い香辛料やニラ、ニンニクなども避けたほうが良い食材です。

辛さによって汗が出やすくなり、体臭が強くなってしまうことがあります。
ワキガの方はより強い臭いになる恐れがあります。

ワキガ対策には、大豆、魚、海藻、緑黄色野菜などのアルカリ性の食品が良いとされています。
これらの食べ物を積極的に摂取することをおすすめします。

出典: ワキガって自分で治せるの?正しい対策とは?

ストレスを解消する

緊張したとき、不安を感じたときにワキに汗をかいた経験がある方は多いのではないでしょうか。
ストレスを感じると、アポクリン腺が刺激されて汗がたくさん出ます。

そしてワキに汗が溜まると、菌の増殖を促し、ワキガの臭いがより強くなってしまいます。
ワキに汗をかくと、周りの人が臭いに気付いてしまうのではないかと不安に感じ、それがストレスとなってまた汗をかいてしまうという事態にもつながりかねません。

まずは、自分がどういったことにストレスを感じているかを知ることから始めましょう。

そして、自分の好きなことをしてリフレッシュする時間を作ったり、物事を前向きに考えてみたりと少しでもストレスを軽減できるように工夫してみましょう。

出典: ワキガって自分で治せるの?正しい対策とは?

ワキガ治療の注意点

ワキガ症状は、クリニックで治療を行うことや、普段の生活を見直しセルフケアをすることによって軽減されることが分かりました。

高い効果が期待できるのは、やはりクリニックでのワキガ治療です。

しかし、「治療を行ってすぐに日常生活が送れるの?」「デメリットはあるの?」「保険は適用されるの?」などワキガ治療に対する疑問も出てきますよね。

ここでは、切るワキガの治療法と切らないワキガの治療法について、それぞれの知っておきたい注意点についてお話しします。

切るワキガの治療法

切るワキガ治療法は、保険が適用する場合があり、費用を抑えて高い効果が期待できます。

しかし、皮膚を3〜5センチほど切開してワキガの原因となるアポクリン腺を切除するため、痛みや身体への負担が大きく、手術による傷跡も長期的に残ってしまいます。

ダウンタイムも必要な手術です。
特に抜糸までの1週間程度は、患部を圧迫するテーピングをしておく必要があり、腕が動かしにくくなるなど日常生活に支障が出る可能性があります。

切らないワキガの治療法

切らないワキガの治療法は、メスを使うことに抵抗のある方や、術後の痛みやダウンタイムに不安を感じている方にはおすすめの施術方法です。

しかし、保険適用する場合が少ないため、費用の負担がかかります

また、切るワキガ治療法と比べると満足する効果が得られない場合もあります。

例えば、ボトックス法は汗を抑える注射を打つ治療方法で、ワキガ治療の中では挑戦しやすい施術です。
しかし、効果は一時的なので定期的にメンテナンスする必要があります。

また、重度のワキガの場合はニオイが改善されないこともあります。
切るワキガ治療法と切らないワキガ治療法、それぞれの注意点を知った上で、事前にしっかりとカウンセリングを行い、自分に合った治療法を見つけることが大切です。

ワキガ治療に関するよくある質問

ワキガについて知りたいけれど、周りの人に相談するのは少し恥ずかしいと思っている方も少なくないのではないでしょうか。

最後に、ワキガ治療に関するよくある質問について答えていきます。

ワキガに自分で気づく方法はありますか?

ふとした瞬間に臭ってくるワキの臭い。
しかし、自分でワキガなのかどうかの判断は難しいかと思います。
では、どのような人がワキガになりやすいのでしょうか。

自分でできるセルフチェックの方法をご紹介しますね。

  1. 耳垢が湿っている・耳毛が多く生えている
  2. Tシャツなどのワキの部分が黄ばむ
  3. 汗をかきやすい・大量の汗をかく
  4. ワキに白い粉がつくことがある
  5. 両親または片親がワキガ

これらに当てはまる場合は、ワキガの可能性があります。

ワキガの手術に傷跡は残るんでしょうか?

ワキガの手術をしたときに残る傷跡は、いくつかの種類に分かれています。
ここでは大きく分けて2つの傷跡について述べていきます。

1.切るワキガ治療をしたときにメスを入れた部分に残る傷跡
切開部分はワキの下の目立たない場所にあるので、日常生活を送る上で傷跡が見えることは少ないでしょう。

時間をかけて薄くなっていき、ワキの下の皺と重なってほとんど気にならなくなります。

2.汗腺を除去した部分の皮膚の黒ずみ
汗腺は真皮にひっついているため、真皮にダメージが加わってしまうと術後に黒ずみが生じます。

黒ずみができてしまうことは、ワキガをきちんと改善するためには仕方のないことです。
術後すぐは黒ずみが気になるかと思いますが、1年ほどで改善していき目立ちにくくなります。

手術後に脇の毛は生えなくなりますか?

ワキガの手術は、真皮にひっついている汗腺をしっかり取り除く必要があります。
そのときに汗腺の近くにある毛根も一緒に取り除かれるため、ワキ毛は生えてこなくなります。

もしワキ毛が沢山生えてきた場合は、汗腺がすべて取り除けておらず、ニオイが残ってしまっているということです。

そのようなことが起こらないようクリニック選びも大切です。

クリニックを選ぶ際には

  • 評判
  • テクニック
  • 対応力

これらの項目について、公式HPやカウンセリングで確認しましょう。
適切なクリニック選びをして、期待する効果を得られるようにしたいですね。

ワキガ治療の種類まとめ

ここまでワキガ治療の種類についてお伝えしてきました。
以上のことをまとめます。

  • ワキガ治療には、ミラドライ、ボトックス法、超音波法という切らない治療法と剪除法という切る治療法がある
  • 油っぽいものや肉類を控えるなどの食生活の見直しをすること、物事を前向きに考えてストレスをなくすこと、こまめに汗を拭き清潔にすることなどによってワキガ症状を抑えることができる
  • 切らない治療法は挑戦しやすい治療法だが満足する効果が得られないことがあり、切る治療法では保険が適用されるが傷跡が残り回復までに時間がかかることがあるので事前に入念なカウンセリングが必要 

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。