ボトックス注射の値段はピンからキリまで?理由を徹底分析!

ボトックス注射は、メスを使わず手軽にシワやフェイスラインをスッキリさせたいという悩みを持つ方を中心に人気のある施術です。

しかし、ボトックス注射の値段はピンからキリまであるのでしっかりと比較して選びたいですよね。

本記事では、ボトックス注射について以下の点を中心に詳しく解説します。

  • ボトックス注射の値段に差がある理由とは
  • ボトックス注射で失敗しないクリニックの選び方
  • ボトックス注射のメリット・デメリット
  • ボトックス注射の値段についてのよくある質問

ボトックス注射を検討されている方や、料金に不安のある方はぜひ参考にしていただければ幸いです。

どうぞ、最後までご覧ください。

ボトックスの値段に差がある理由とは

ボトックスの値段は、クリニックによって大きな値段の差があります。
なぜこんなにも値段に大きな差があるのでしょうか?

それは下記の3つの要素が大きく関係しています。

  • ボトックスとボツリヌストキシン製剤との違い
  • 美容目的のボトックスは自由診療となる
  • 立地により値段に差がある

ボトックスとボツリヌストキシン製剤の違い

ボトックス注射には、ボトックスとボツリヌストキシン製剤との違いがあります。

「ボトックス」とは、米国アラガン社が製造したA型ボツリヌス菌毒素製剤の製品名のことです。

「ボツリヌストキシン製剤」は、Aボツリヌス菌毒素を使う治療の総称のことを指し、

ボツリヌス菌から毒素を取り除いて成分を抽出したもので、錠剤、クリーム剤、注射剤などにして、シワ改善などの美容治療に使用されています。

ボトックスは本来1つの製品名ですが、名前が広く知られているため他のボツリヌストキシン製剤もボトックスと呼ばれる傾向があります。

ボツリヌストキシン製剤の種類は、アラガン社製のボトックス以外にも製品があります。

下記に主な製剤をまとめました。

製品名製造元特徴
ボトックス米国/アラガン社製厚生労働省が承認している
ニューロノックス韓国/メディトックス社製韓国KFDA(韓国⾷品医薬品安全庁)が承認、韓国や日本でもよく使用されている

ボトックスのジェネリックに該当する

ボトックスと比較して安価である

ボツラックス韓国/ヒューゲル社製韓国KFDA(韓国⾷品医薬品安全庁)が承認

ボトックスのジェネリックに該当する

ボトックスと比較して安価である

リジェノックス韓国/ハンズバイオメド社製韓国KFDA(韓国⾷品医薬品安全庁)が承認

ボトックスを目標に開発された製剤

ボトックスと比較して安価である

ボコーチュア(ゼオミン)ドイツ/メルツ社製アメリカFDA承認

効きにくくなる成分が生成されにくいため短期間での繰り返しの治療ができる

美容目的のボトックスは自由診療

美容目的で行うボトックスは保険が適用されず、クリニックが自由に値段設定できる自由診療となるため、クリニックによって値段に差が出ます。

美容目的として行われる部位別の料金相場は下記の通りです。

施術部位値段相場(1回の施術)
エラ8,000円~3万円程度
目尻3,500円~2万円程度
眉間3,500円~3万円程度
3,500円~3万円程度
3,500円~2万円程度
ふくらはぎ5,000円~8万円程度
多汗症・ワキガ2万5,000円~6万円程度

立地により値段に差がある

同じ製剤での治療、同じ部位への施術の場合でも立地で値段に差が出ることがあります

それは、都心部や駅近くの利便性を重視したクリニックであれば、賃料や人件費といった経費が高くなるからです。

つまり、患者様にとって利便性の高い好条件な立地であるのに比例して施術値段も高くなる傾向にあります。

保険適用になるボトックス治療

美容目的以外でのボトックス治療には、下記の様な症状の場合保険適用となります。

どのような場合か、下記3点について詳しく紹介していきます。

  • 脇の多汗症・わきが
  • まぶたの痙攣
  • 顔の痙攣

脇の多汗症・わきが

多汗症・わきがは、ちょっとしたことでも大量に脇汗をかいたり、体温が上昇したり、人前などに出て緊張したときに症状が顕著に出ます。

▼症状

脇の下から過剰な量の汗が出てくる状態で、脇や乳輪などに分布したアポクリン腺から分泌された脂肪酸という成分が分解され体臭となります。

主に思春期以降に発症し、「臭いが気になり人前に出られない」「学業や仕事に集中できない」など生活に支障をきたすケースもあります。

▼原因

原因としては、汗腺の量が多いことや機能の異常や遺伝などです。

▼治療法

多汗症・わきがにボトックス注射は有効で、ボトックス注射を打つことで神経と汗腺の接合部分の伝達を阻止し、発汗を抑えられます。

ただ、保険適用にするには下記の「原発性局所多汗症」の診断基準に該当しなければなりません。

  • 最初に症状が出たのは25歳以下であること
  • 左右対称に発汗がみられること
  • 同じような症状がみられる家族がいる
  • 睡眠中は発汗が止まっていること
  • 1週間に1回以上多汗の症状が現れること
  • 脇の多汗によって日常生活に支障をきたしていること

まぶたの痙攣

まぶたの痙攣は、脳からの正しい指令が伝わらず、目の開閉が上手くできない状態です。

▼症状

光が眩しく感じたり、自分の意思ではないのに瞬きが増えたりする。

目が乾く、ゴロゴロするなどから始まり、重症になると目が開けづらくなる、目が自然に閉じてしまうなどの症状が出てきます。

▼原因

神経回路である「大脳基底核」の機能障害と考えられていますがはっきりとした原因は不明です。40代以降から発症することが多く、ドライアイ、睡眠導入剤を内服をしている方に多い傾向にあります。男女比はほぼ1対2で女性に多いです。

▼治療法

まぶたの痙攣において、ボトックス注射は有効で、上記の症状があり「眼瞼痙攣」と診断された場合の治療は保険適用となります。

目の周りに注射する事で、まぶたの過剰な瞬きを抑える効果が期待できます。

顔の痙攣

顔の痙攣は、脳の血管が顔面の神経を圧迫する事によって、片方の目のまわりや頬や口の周辺がピクピク動く状態をいい、人前での緊張やストレス、疲れなどで誘発されます。

▼症状

顔の片側が、自分の意思に反して痙攣します。目のまわりの痙攣からはじまり、頬や口元、あごの下へと進むこともあります。

▼原因

片側の顔面神経が、脳幹から出る部分に動脈がぶつかって神経を圧迫することで、顔面痙攣をおこします。

両側に起こることはまれで、40代以上に多く、男女比はほぼ1対2で女性に多いです。

▼治療法

顔の痙攣において、ボトックス注射が有効で、上記の症状があり「顔面痙攣」と診断された場合は保険適用となります。

痙攣している顔面の筋肉に直接注射し、顔面の筋肉を麻痺させることで痙攣を抑える治療法です。

ボトックス注射のクリニックの選び方は?

ボトックス注射の施術を受けるうえで、とても重要かつ難しいのがクリニック選びです。おさえておくポイントは3つあります。

通いやすさ

ボトックスの効果を維持したい、継続的に施術したいと考えている方であれば、クリニックへの通いやすさは大切です。

自分がよく行くエリアか、駅の近くなどクリニックへのルートが自分にとってストレスなく通える距離なのかなどは大きなポイントとなります。

また、予約が取りにくいクリニックの場合、効果をしっかりと維持することができないこともあるので、予約が取りやすいか口コミなどもチェックすると安心です。

値段

ボトックスは、病院やクリニックによって値段の差が大きい施術です。

効果の持続期間は、個人差はあるものの、一般的に3~4ヶ月程度エラやふくらはぎへの施術では、4~6ヶ月程度です。

効果は永久的なものではないため、持続させるためには定期的に通う必要があります。
仕上がりに満足できるかに加えて「続けやすい価格設定か」もあわせてリサーチすることが大切です。

カウンセリングの時間

なりたい自分になるためには、カウンセラーや医師との擦り合わせが非常に重要です。
しっかりとカウンセリングをしてくれるかどうかもチェックしましょう。

▼カウンセリングが大切な理由

カウンセリングは施術を受けた後の満足度を大きく左右します。

自分の目指すゴールと医師の目指すゴールが異なっていたら、思い通りではない結果となってしまうこともあります。

そのため、カウンセリングでは自分の理想を明確に伝え、不安を取り除き、医師と一緒に同じゴールを目指すことがとても大切です。

カウンセリングでは、気になることがあれば「こんなこと聞いても良いのかな」などと気にせずに1つ1つ質問して不安を解消しましょう。

当日、いざカウンセリングが始まると緊張して忘れることや、聞きそびれてしまうこともあるので、事前に質問をスマホのメモや手帳に書き留めておくのがおすすめです。

ボトックスのメリット

今やプチ整形の常識となりつつあり、お手軽にできるというイメージのボトックスですが、実際にボトックスにはどんなメリットがあるのでしょうか?

ここでは3つのメリットをご紹介します。

施術にかかる時間が短い

ボトックス注射の施術方法は、極細の針の注射で薬剤を注入するのみです。
個人差はありますが、メス使わないので痛みも少なく施術時間が短いのがメリットの1つです。

メスを使う施術は1時間~1時間半程度かかる場合がほとんどなので、ボトックス注射は忙しくて時間がない方にもおすすめの施術です。

▼施術時間

平均5分程度

ダウンタイムがほとんどない

ボトックス注射は、施術時間が短いことに加えてダウンタイムがほとんどないという点もメリットです。

注射を使う施術となるので、注射直後は針跡が小さく赤くなることがありますが、半日~1日程度で薄くなっていきます

また、使用する針極細針ですので、目立つような内出血は一般的には起こらず、もし起きたとしてもほとんどは小さな点状の出血です。

ファンデーションなどで隠せる程度なので、施術の際は念のためファンデーションやコンシーラーを持っていくと安心ですね。

多様性がある

ボトックスは、加齢に伴い気になってくる表情シワに有効でシワを目立たなくする効果がありますが、これからできそうなシワの予防対策としても効果が見込まれます。

またシワ以外にも、下記のような様々な効果が期待できます。

  • 眉間やほうれい線などのシワ改善
  • あご先をシャープにする
  • 小顔効果(エラ)、フェイスライン補正
  • ガミースマイル治療
  • リップフリップ(唇をふっくらさせる)
  • 多汗症の改善
  • ふくらはぎ痩せ
  • 花粉症治療
  • 肩こり改善

ボトックスのデメリット

ボトックス注射にはたくさんのメリットがありますが、その半面デメリットもありますので2点の知っておきべきデメリットもご紹介します。

表情が不自然になることがある

ボトックス注射は、打つ薬の量や部位が適切ではなかった結果表情に違和感が出る場合があります
顔の筋肉が動きにくくなり、力いっぱい笑っていても表情筋が全く動かず不自然な笑顔になるなどトラブルが発生することがあります。

その原因は、医師の経験や腕前によって効果に差が出るからです。

治療をするにあたり、適切な量を適切な部位に注入するための知識や技術、判断力が医師には求められます。
満足度の高い施術を受けるためには、担当する医師がしっかりと訓練を受けているかをリサーチすることが大事です。

継続する必要がある

ボトックス注射の効果の持続期間は、部位や注入量にもよりますが、だいたい3ヶ月~6ヶ月程度です。

効果は永久的なものではないため、効果を維持したい場合は継続的に施術を続けることが必要です。

繰り返しボトックスを打つことで、その部位の筋肉を使用しなくなり、筋肉の神経支配がなくなっていくと考えられています。
そのため
適切な期間を空けて定期的に注入する徐々に効果を長く保てることが期待できます。

ボトックスとヒアルロン酸の併用

注射だけのお手軽な治療として人気のあるボトックスとヒアルロン酸ですが、併用することで美容における相乗効果が期待できます。

出典: 美容医療における合併症実態調査と診療指針の作成及び医療安全の確保に向けたシステム 構築への課題探索

しわやたるみの効果が高まりやすい

ボトックスとヒアルロン酸を併用することで、顔のシワやたるみへの治療効果が高まるとされ、相乗効果が発揮できます。

特に固定された深いシワには、ボトックスとヒアルロン酸組み合わせてそれぞれの特徴を活かすことでより高い効果が期待できます。

注意点としては、内出血の可能性があること、またヒアルロン酸注入の際は血管内への誤注入による皮膚壊死や失明といった重篤な合併症が生じるリスクもあります。

ヒアルロン酸について

ヒアルロン酸はもともと人の肌にも存在している成分で、肌の水分や弾力性、柔軟性を維持してくれる、美肌には欠かせないものです。

しかし、加齢や紫外線の影響で年月と共に減少していきます。
ヒアルロン酸は、1gで約6リットルもの水分を蓄える力があり、高い保水力を持つことが特徴です。

▼ヒアルロン酸注射の効果持続期間の目安

  • 下まぶた、頬などは1年程度
  • ほうれい線や口周りは6ヶ月程度

特徴を生かして注入できる

ボトックスとヒアルロン酸は、それぞれ役割や特徴に違いがあります。うまく使い分けたり組み合わせたりすると高い効果が期待できます。

▼ボトックス注射

表情筋の動きをブロックする働きがあるため、表情を作ってもシワを出来にくくして、シワの治療や予防に期待できます。

▼ヒアルロン酸注射

シワを伸ばしボリュームを補う働きがあるため、シワの軽減、たるみの改善に効果が期待できます。

ボトックスとヒアルロン酸は全く違った治療になりますが、ボトックスで表情筋の働きを抑えて、ヒアルロン酸で皮膚にボリュームを適切に補うという組み合わせにより、相乗して優れた美容効果を目指すことができます。

ボトックスの値段に関するよくある質問

ボトックス注射の値段に関するよくある質問を下記にまとめましたのでぜひ参考にしてください。

ボトックスができない人はいますか?

ボトックスは数多くの治療がありますが、安全上の問題でボトックスを打ってはいけない方もいます。

それは下記に該当する場合です。
該当する恐れがある場合は、治療をする前に必ず医療機関に相談をするようにしましょう。

  • 妊婦中、または妊娠の可能性のある方や授乳中の方
  • ボトックスに対してアレルギーがある方
  • 全身性の神経・筋肉疾患のある方
  • 悪性腫瘍、心臓疾患、出血性疾患にて治療中の方
  • 筋弛緩剤を内服中の方

ボトックス注入後、その日から普通に生活できますか?

ボトックス注入直後から洗顔やメイクなどもすることができて、基本的に学校や仕事への支障なく普段通りの生活ができます。ただし、当日のアルコール摂取は控えましょう

また、ボトックスは熱に弱い菌とされているのでお風呂やサウナは控えてシャワーで済ませた方が良いでしょう。

日頃から運動が習慣になっている、サウナが好きで通っているという方はいつから開始して良いかも医師に確認するとよいですね。

麻酔はできますか?

「痛みを軽減するため」多くのクリニックで麻酔を使用することが可能です。

ボトックスはお顔に数ヶ所注射をするだけの治療ではありますが、他の注射と同じように痛みの感じ方には個人差がありますので、ボトックスの痛みが不安な場合は麻酔をすることができます。

麻酔の種類は、テープ麻酔、クリーム麻酔、点眼麻酔など様々ですがその中でもクリームの麻酔を塗布するクリニックが多く、ボトックス注射の痛みを軽減できます。

打ち続けても大丈夫?

ボトックス注射は複数回続けることで、体内に抗体ができてしまい効果が薄れてしまうこともあります。
大切なことは、なるべく体内に抗体を作らず効果を維持するために、適切な間隔を空けて施術を受けることです。

推奨されている頻度は、3ヶ月〜6ヶ月に1回程度です。

また、完全に戻りきる前に再度施術をすることで頻度も少なくできて効果も持続されやすいと言われていますので、次はいつ打つのが効果的かを医師に相談すると良いですね。

ボトックスの値段まとめ

ここまでボトックス注射の値段について様々な視点からお伝えしてきました。
要点をまとめると以下の通りです。

  • 製剤の違い、自由診療、立地などによりクリニックにより値段の差が出る
  • クリニック選びは通いやすさ、価格、カウンセリングが大切なポイント
  • ボトックス注射は手軽だが、医師の腕前と経験によるのでリサーチが重要
  • ボトックスとヒアルロン酸の併用で効果の高まりが期待できる

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てると幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。