脂肪吸引とは?施術方法とクリニックを選ぶ基準を公開!
脂肪吸引について
脂肪吸引は脂肪が多くついていて気になる部位から脂肪細胞を吸引する医療です。
短期間で効果が期待でき、リバウンドをしにくくなるなど、メリットも大きい施術ですが、デメリットもあります。
本記事では、脂肪吸引について以下の点を中心にご紹介します。
- 脂肪吸引の施術方法の種類
- 脂肪吸引のリスクについて
- リバウンドについて
- 脂肪吸引のクリニックの選び方
脂肪吸引で部分的に痩せたい方や、全体的に痩せたい方、クリニックの選び方に悩んでいる方の参考にしていただければ幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
脂肪吸引とは?施術方法の種類
脂肪吸引とは名前の通り脂肪細胞を吸引し、体内の脂肪細胞を取り除く痩身治療です。
一言で脂肪吸引と言っても、治療方法は大きく分けて2種類あります。
ここでは脂肪吸引の種類とそれぞれのメリットデメリットをご紹介します。
手動式による脂肪吸引
手動式の脂肪吸引は別名「シリンジ法」と呼ばれており、機械ではなく注射器型の吸引器を使い、手作業で脂肪を吸引していく方法です。
古くから行われている脂肪吸引方法で、人の手によって細かくコントロールできるため、左右バランスが重要なフェイスラインなど脂肪量を調整しながら吸引する必要がある箇所に向いています。
機械式による脂肪吸引
現在では様々な吸引機器が開発されていて、特徴も機器によってそれぞれ異なります。
多くのクリニックで使われている機械とその特徴をご紹介します。
- ベイザーリポ
特殊な超音波「VASER波」を照射して密集していた脂肪細胞をバラバラに遊離させて行う脂肪除去方法で、脂肪吸引の中でも新しい施術です。
皮下脂肪のおよそ90%を除去することができ、脂肪細胞以外の細胞を傷つけないため術後に皮膚が引き締められる効果も期待できます。
- ボディジェット
カニューレという吸引機の先から麻酔を含んだジェット水流を噴出し、脂肪層と筋肉層の間にすき間を作ることで脂肪を吸引しやすくします。
すき間を作ることにより、血管や神経といった脂肪以外の周辺組織を傷つけにくく、従来の方法よりもダウンタイムを少なくすることが期待できます。
- アキーセル
高周波の振動を活用し、脂肪を吸いだすカニューレの微細な前後運動により、脂肪をほぐしながら吸引していく手法です。
脂肪注入に適した脂肪を採取する目的の細い吸引管を使うため、多くの脂肪を吸引したい方には不向きとされています。
- ライポマティック
熱エネルギーを使用せず超音波脂肪吸引技術と回転式のハンドピースを使用して脂肪を吸引する方法です。
一度に取れる脂肪の量が多いため、広範囲の吸引が見込めます。
ここでご紹介した以外にも機械を用いた脂肪吸引にはさまざまな種類があります。
脂肪吸引の箇所や減らしたい脂肪の量などを元に、医師とよく相談することをおすすめします。
手動式のメリット
脂肪吸引には手動式と機械式の大きく分けて2種類があることをご紹介してきました。
それぞれの手法のメリットやデメリットを比べて検討したいですよね。
ここではまず手動式のメリットについてご紹介していきます。
きめ細やかな吸引ができる
手動式(シリンジ法)の最大のメリットは、施術がすべて医師の手作業で行われるため、吸引量を微調整することが期待できる点にあります。
きめ細やかな吸引やデザインが必要な箇所に適した方法で、顔などのバランスが重要な部位におすすめです。
ダウンタイムが短い
シリンジ法のメリット2つ目は使用するカニューレは機械式よりも細く、傷が小さく済むとされています。
また、シリンジの陰圧を用いて脂肪を優しく吸引するため、皮膚や血管へのダメージを抑えて施術することができます。
上記の点から機械式に比べるとダウンタイムが短くなる傾向にあります。
費用が抑えられる
シリンジ法では高額な機械は使用せずに医師の手動で施術を行います。
機械の導入費が安い分、高額な機械式の脂肪吸引よりも料金を安く設定されているのが、手動式の脂肪吸引の特徴です。
ただし、医師の技術力が必要なことも踏まえて手動式だからといって必ずしも機械式より安いとは限りません。
手動式のデメリット
手動式の脂肪吸引のメリットについてご紹介しましたが、デメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
手動式の脂肪吸引を検討されている方や気になっている方はぜひご確認ください。
大幅な部位の吸引には向かない
手動式のシリンジ法は、注射器内部の圧力を低めて陰圧にする方法です。
シリンジ内に脂肪が溜まってくると、吸い出す力が落ちていき、吸引しにくくなります。
そのためシリンジ法は大量の脂肪吸引が必要になるお腹・太ももなどの施術には不向きです。
医師の技術力が影響する
シリンジ法は人の手によって陰圧を細かくコントロールするため、技術の習得までにたくさんの時間や経験が必要になります。
医師の技術力によって仕上がりが大きく変わってくるため、症例の多い医師を選ぶなどの注意が必要です。
手術時間が長い
手動式は医師の手作業によって行われる細かい作業の施術なので、機械式に比べて施術時間が長くなります。
手動式で吸引できる脂肪の量に限度がある理由は、手術時間が長引くことによる麻酔の投与量増加で身体への負担の増加を防ぐためです。
機械式のメリット
手動式のメリットやデメリットについてご紹介しましたが、機械式のメリットやデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
機械式はクリニックによって使用する機械がさまざまなので、一般的にあげられるメリットとデメリットをご紹介していきます。
大幅な部位の吸引ができる
機械式の施術は機械の力を使って脂肪を吸引しやすくするなど、効率的に脂肪を取り除きます。
機械式の中には最大で80〜90%の皮下脂肪を除去する機器もあり、お腹や太ももなど脂肪量の多い部位でも大幅なサイズダウンが期待できます。
機械式の中には、スマートリポレーザーやボディジェットなどの多くの脂肪を除去するには不向きな機械もあります。
施術方法を選ぶ際は部位や除去したい脂肪の量などを医師に相談すると良いでしょう。
手術時間が短い
機械式の脂肪吸引は機械の力を使い、脂肪を吸引しやすい状態にして施術を行うため、短い手術時間で多くの脂肪を取り除くことができます。
手術時間が短く済めば使用する麻酔の量も減らせるので結果的に身体の負担の軽減にも繋がります。
自分に合った機械が選べる
機械式の脂肪吸引は現在様々な機器が開発されていて種類が豊富で、特徴や向いている施術部位も機器によってそれぞれ違います。
選択肢が多いため、自分の目的や悩みにあった機械を選ぶことができ、目的にあった機械を選べば大きな効果を期待することができます。
クリニックごとに取り扱っている機械が異なるため、自身の悩みや施術箇所にあった機械がある所を探しましょう。
機械式のデメリット
機械式のメリットをご紹介しましたが、反対にデメリットはあるのでしょうか。
機械式の脂肪吸引のデメリットをいくつかご紹介します。
ダウンタイムが長い
機械式の脂肪吸引は手動式に比べて吸引する脂肪細胞の量が多い傾向にあるため、ダウンタイムも必然的に長くなる傾向にあります。
それでも機器の性能は日々進化しているので、体の負担を軽減できるよう改良されてきています。
機械式を選ぶ場合はダウンタイムがどれくらいになるのかも事前に確認しましょう。
細やかなデザインがしにくい
機械式のデザイン力は使用する吸引機によって異なります。
例えば、ベイザーリポは細かなデザインをすることも可能ですが、アキーセルやライポマティックは細かい調整やデザインには不向きです。
デザインに関しては機器の性能だけで調整はできませんので、機器を扱う医師の技術力も必要になります。
費用が高い
使用する機器の種類や施術を受けるクリニックにより費用は異なりますが、 機械式脂肪吸引は使用している機器が高額な場合が多く、その分施術費用も高くなる傾向にあります。
施術費用を抑えたい場合は手動式脂肪吸引も視野に入れて検討すると良いでしょう。
脂肪吸引のリスクについて
脂肪吸引で気になる箇所を簡単にサイズダウンを実現したいと思っている方は多いのではないでしょうか。
脂肪吸引はとても魅力的な施術ですが、リスクもあります。
ここでは脂肪吸引にはどのようなリスクがあるのかご紹介していきます。
感染症の恐れがある
身体に傷をつける手術はどれも感染症のリスクがつきものです。
脂肪吸引の場合は、処置の際にできてしまった火傷やカニューレ挿入時の傷、脂肪組織の吸引に伴う内部組織の損傷などが原因で感染症を引き起こす可能性があります。
皮膚表面の凹凸ができる
脂肪の取りムラや吸引機器の精度が低いなど、医師の技術不足が原因で脂肪吸引をした部分の皮膚が凸凹し、不自然な見た目になる可能性があります。
脂肪吸引はただ脂肪を取れば良いわけではなく、皮膚表面のハリやなめらかさを保つデザイン力がとても重要です。
出血多量による血腫ができる
施術の際に適切な止血が行われない場合や、出血量の多い施術を選択した際、多量出血による貧血やショック症状などが現れる可能性があります。
また、稀なケースですが多量の出血が原因で血腫(ヘマトーマ)ができてしまうこともあります。
リバウンドについて
リバウンドとは、脂肪細胞ひとつひとつが痩せて小さくなってほっそり見えるようになった後に、運動習慣や食生活を元に戻してしまったなどの原因で小さくなった脂肪細胞が元通り肥大して見た目も戻ってしまう現象のことです。
脂肪吸引では脂肪細胞の数を減らすため、術後に普通の生活を送っても、除去した脂肪細胞の数が元に戻ることはなく普通のダイエットとちがってリバウンドは起こりにくいとされています。
また、脂肪は水よりも軽いため、いくら脂肪吸引で脂肪細胞の数を減らしても体重の現象は見込めないでしょう。
脂肪吸引をした直後は患部に水が溜まり、その分体重が増えてしまう場合もあるのです。
術後2週間〜1ヶ月後にはむくみが解消され、体重も元に戻るとされているのでその点は嬉しいポイントですね。
脂肪吸引は体重の減少ではなく理想のボディラインを手に入れるための施術だと認識しておきましょう。
クリニックの選び方
ここまで脂肪吸引についてご紹介してきましたが、実際施術を受ける際はどのようにクリニックを選べば良いのでしょうか。
クリニック選びのポイントをまとめました。
実績・症例数が多いクリニック
脂肪吸引は医師の経験年数や技術力によって仕上がりが大きく左右される施術と言えます。
症例数の多さは医師の経験値に直結すると考えられるので、クリニックを選ぶ際はどのような施術を、どれくらいの件数経験したかを確認すると良いでしょう。
また、学会や論文の発表経験が掲載されている医師は知識や技術が高く信頼度が高い場合が多いためサイトに掲載されているかチェックしてみるのもおすすめです。
アフターケアが充実しているクリニック
施術後のアフターケアは、ダウンタイム期間を心配なく過ごすためにとても重要なポイントです。
アフターケアについてはクリニックを選ぶ段階のカウンセリングで事前に内容をよく確認し、鎮痛薬の処方や、オンラインでの相談が可能なクリニックを選ぶと良いでしょう。
保証が充実しているクリニック
失敗しないに越したことはありませんが、どのような施術も100%成功するというわけではなく失敗のリスクはあります。
万が一施術があまりうまくいかず、医師が再治療の必要があると判断した場合には、保証期間内は無料で施術ができるクリニックの方が信頼できますよね。
保証についても事前のカウンセリングでしっかり確認するようにしましょう。
美容医療はクーリングオフ制度は使えるのか?
全国の消費生活センターには近年では、毎年2,000件程度の相談が寄せられています。
美容医療サービスのトラブルを減少させるための議論が行われ、2017年12月1日の改正特商法施行後は、特定継続的役務提供の要件(提供期間、金額、施術内容等)に該当すれば、特定の美容医療サービスについてもクーリング・オフ等の対応が可能になりました。
実際下記のような相談事例があります。
- クリニックのシミ取り施術を契約したが、痛みを感じ怖いので中途解約したい
- クリニックでの医療脱毛をクーリング・オフしようとしたが対象外と言われた
悪質なトラブルに巻き込まれないよう、書面等の契約内容は内容を理解した上で契約するようにし、納得できるまで契約はしないようにしましょう。
また、クリニックを選ぶ際はしっかりと情報収集をしましょう。
出典:国民生活センター「美容医療でクーリング・オフが可能なケースも!-特定商取引法に美容医療のルールが加わりました-」
脂肪吸引まとめ
ここまで脂肪吸引のおすすめについてお伝えしてきました。
脂肪吸引のおすすめの要点をまとめると以下の通りです。
- 脂肪吸引とは脂肪細胞を吸引する医療行為
- 脂肪吸引の施術には手動式と機械式がある
- 手動式は細かな調整が可能で顔などバランスが重要な箇所におすすめ
- 機械式は吸引できる脂肪量が多くお腹や太ももなど範囲が広い箇所におすすめ
- 脂肪吸引には感染症や出血多量による血腫ができるリスクがある
- 脂肪吸引で失敗しないためには医師選びが重要
- 脂肪吸引はリバウンドしづらい
- クリニック選びのポイントは実績、アフターケア、保証の充実度
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。