ガミースマイルの治療でよくなるの?治療法のメリット・デメリットを徹底解説!

ガミースマイル治療について

笑うと歯茎が大きく見えてしまうガミースマイル…気になると思いっきり笑えなくなったり、つい口を手で押さえて笑ったりしてしまいますよね。

そんなガミースマイルも治療で改善することができます。

本記事ではガミースマイルの治療について以下の点を中心にご紹介します。

  • ガミースマイルの治療方法
  • ガミースマイル治療のメリット・デメリット
  • ガミースマイル治療後の注意点

ガミースマイルの治療について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

ガミースマイル治療とは

ガミースマイルの治療方法は、歯茎の見え方の程度や口元の状態などによって様々な方法があります。

比較的症状が軽い場合には、矯正治療でも改善することが期待できますが、症状が重く、より大きな効果を望まれる場合には歯ぐきの整形を行うこともあります。

治療には麻酔を用いるので、痛みを感じることはほとんどなく、施術に使用する糸も極細のため傷痕も目立ちにくいとされています。

ガミースマイルの治療方法 4選

ここではガミースマイルの治療法である以下4点について解説します。

  • 矯正治療法
  • ボトックス治療法
  • 歯冠長延長術
  • 上唇粘膜切除術

矯正治療法

矯正治療法では歯茎の骨自体の押し上げを行う「圧下矯正」を用いて歯茎の見えすぎる状態を改善します。

通常の歯列矯正と同じ「ワイヤー矯正」、ワイヤー矯正に加えて前歯にもワイヤーを入れるアンカースクリューを使用した「インプラント矯正」、その他矯正器具を目立たなくする「裏側矯正」や「マウスピース矯正」で矯正を行います。

歯列矯正同様に、個人差はありますが多少の戻りが生じることがあります。しかし、矯正用アンカースクリューやワイヤーを用いて噛み合わせを良くして歯並びを整える施術法のため、切開手術を行う方法に対してダウンタイムも少なくガミースマイル改善の効果が期待できます。

アンカースクリューとは、直径1〜2mm、長さ6〜10mm程度のチタン製のネジを歯茎に埋め込み、ゴムやチェーンをかけて矯正装置の補助として利用する治療法です。

歯列を後ろへ下げたり上へ持ち上げたりするガミースマイルの治療にも効果をもたらし、矯正治療後には撤去し痕もほとんど残りません。

ボトックス治療法

ボトックス治療法は、ボトックスを注射することで上唇を上げる筋肉の働きを弱め、笑ったときの歯ぐきの露出量を減らす治療法です。

後述の上唇粘膜切除術を併用することで、より効果的に改善することができるとされています。

個人差はありますが、1回のボトックス注射の持続期間は約4~6ヶ月といわれています。

そのため、効果を継続させるためには効果が切れる前に再度ボトックス注射を行う必要があります。

施術後のダウンタイムの必要がない一方で、施術後に上唇から鼻の下に痛みや腫れが生じたり、効果が現れるまで3〜7日かかったりするため、施術後にイベントを控えている方は注意が必要です。また、ボトックスに対するアレルギー反応を示すことがある点も注意が必要です。

歯冠長延長術

歯冠長延長術とは、歯茎が見える面積を減らす治療法で、歯がもともと短い方や歯並びが悪い方、出っ歯に悩む方に効果が期待できるといわれています。

歯と歯茎を削り取った後にセラミック製の歯を入れ込むことで、ガミースマイルの解消にアプローチします。

施術後の後戻りもなく痛みや腫れも少なく済むことがほとんどですが、抜歯するまでの1週間程度は施術部の歯磨きの制限や、歯茎の見える面積を減らしたことで歯が大きく見えてしまうといったデメリットもあります。

上唇粘膜切除術

上唇粘膜切除術とは、上唇と歯肉の間を除去することで上唇が上がらないように縫合する治療法です。筋肉の働きを抑えるためにボトックス注射を併用することもあります。

歯茎が長い・大きいなどの原因を根本的に解決する治療法ではないため、歯茎全体が見えてしまう方に効果が期待できる施術法といわれています。

リスクとしては、上唇を上げすぎると縫合した箇所が開く恐れがあるため、再度手術を検討しておく必要がある点です。

また、唇を上がりにくくする治療法のため、顔全体の中でのバランスを損なわないように注意する必要があります。

ガミースマイル治療のメリット

ガミースマイル治療では、歯並びが整えられる、歯茎が見えにくくなるといったメリットがあります。

ガミースマイル治療のメリットについて解説します。

歯並びが整えられる

矯正治療法では、アンカースクリューの登場によって、従来のワイヤー矯正よりも、より柔軟に歯の移動が可能になりました。

アンカースクリューを使用することで動かしたい歯のみを動かすことができるため、歯並びの細かな調整も可能とされています。

矯正治療法では歯並びが整えやすいことから、ガミースマイルの改善に加えてフェイスラインの改善も目指すことができます。

歯並びだけではなく、フェイスラインも含めてご自身の希望を医師に伝えるようにすると良いでしょう。

歯茎が見えにくくなる

笑った時に上唇挙筋、上唇鼻翼挙筋が唇を引き上げますが、この筋力が強すぎることで必要以上に上唇を引き上げ歯茎が広く露出し、ガミースマイルが引き起こされてしまう場合があります。

ボトックス注射を注入することにより、上唇の筋肉を抑制し、余分に出ていた歯茎が見えにくくなります。

施術時間は15〜30分と短く施術中の負担が少ないうえ、ダウンタイムは1〜2日と比較的短い施術法です。

また、1回あたりの費用が他の治療法よりも安価であることから、手軽にガミースマイルの改善に期待できる治療法といわれています。

ガミースマイル治療のデメリット

ガミースマイルの治療にはメリットだけではなく、リスクやデメリットも伴います。

以下のデメリットをお読みいただき、デメリットも含めて施術を検討するようにしましょう。

顔が後戻りする可能性がある

施術をしても元の状態に戻ってしまう現象のことを「後戻り」といいます。

上唇粘膜切除術や歯肉整形の後は顔が後戻りすることがあり、特に歯肉整形は切除した部分が後戻りする可能性が高いといわれています。

後戻りには個人差があり、縫合の方法によって引き起こされてしまうことがあります。

しかし、後戻りを予防するために併用できる施術法は多く存在するため、あまり心配はいりません。

セラミック製の差し歯の併用、医師の指示に従って口角上げトレーニングを行って表情筋を鍛えるなどで対策することは可能でしょう。

指導を受けた場合はトレーニングを怠らないようにしましょう。

腫れができる

外科手術を行う治療法では、術後に歯ぐきの腫れや痛みが出る場合があります。

手術の内容によっては痛み止めや抗生物質を投与することがあるため、医師の指示に従って服用するようにしましょう。

また、腫れが引いて馴染むまでに1ヶ月程度かかります。

痛み自体のピークは1〜2週間程度で消えるとされていますが、長引く場合は医師に相談しましょう。

顔にあざができる

歯茎にも血管が通っているため、注射針などで血管を損傷することで施術後に内出血を生じることがあります。

内出血により施術部位近くに青い痣ができることがありますが、多くの場合2週間程度で回復するとされています。

症状が長引く場合は医師に相談しましょう。

ガミースマイルにかかる治療料金

ガミースマイルの治療費はどのくらい掛かるのでしょうか?

以下で、それぞれの治療法の費用について解説します。

歯冠長延長手術

歯冠延長手術では、歯茎の一部を切除して歯を長くした上で歯に被せ物を取り付けるため、比較的費用が高くなる傾向がある治療法です。

費用としては15〜30万円程度といわれています。

歯冠延長術は後戻りしにくい治療法といわれているため、長期的に見て施術を受けるか検討すると良いでしょう。

ボトックス治療

ボトックス治療は、軽度のガミースマイルに効果が期待できる治療法で、表情筋を抑えるボトックスを注射することで上がりすぎる上唇の動きを改善させる効果が期待できます。

費用としては4〜10万円程度ですが、半年程度で効果が消えてしまう場合が多いため、定期的に施術を受けることを検討しておく必要があります。

1回あたりの費用は抑えられても複数回の施術が必要となり、結果的に高額な治療となる可能性があることを踏まえて検討するようにしましょう。

歯科矯正

前歯が極端に出ていることや、歯並びが乱れていることに起因するガミースマイルの改善に効果が見込めます。

費用は一般的な歯列矯正同様に矯正方法によって金額が異なるため、概ね50〜100万円程度かかるといわれています。

他の治療法に対して治療費が高額となりますが、ガミースマイルの改善と同時にフェイスラインの改善にも効果が見込めれるため、フェイスラインにも悩みを持つ方は一度検討してみても良いでしょう。

調査から分かった周囲のガミースマイルに対する認識

本人が気にしているだけで周囲はさほど気にしていない?周囲はどう思っている?

コンプレックスを抱えるとどうしても周囲の目が気になってしまいますよね。

株式会社Gunosyが実施したアンケート(年齢不問・全国男女100名調査)によると、「歯が黄ばんでいること」に厳しい目線で見ている方が5割以上で最も多い結果となりました。

「ガミースマイルを気にしている」と回答した方は非常に少なく1割未満でした。

アンケート結果から、周囲はさほどガミースマイルに注目していないことがわかります。

ガミースマイル治療に関するよくある質問

ここではガミースマイル治療に関するよくある質問をご紹介します。

手術後は矯正用アンカースクリューはどうなりますか?

使用したアンカースクリューは治療終了後に除去します。

設置した場所には傷や痕が残りにくい施術法なので、心配なく使用できる器具です。

除去後はスクリューが入っていた部分に小さな穴が開きますが、その穴は数日以内に自然と閉じていくため、縫合などの処置は必要ありません。

傷跡が治ってくる数日間は、なるべく触らないようにしましょう。

手術後は口元の形がおかしくなることはありますか?

口腔内の施術のため口元の形が不自然になることは基本的にはありませんが、思いっきり笑った時に歯茎が全く見えないことに多少の違和感を覚えることはあります。

しかし、笑った時に歯茎がほとんど見えない状態こそが自然な表情です。

施術を受ける際にはその辺りに注意して歯全体のバランスを考慮しながら自然な表情がとれるよう、医師と相談しながら調整を行いましょう。

ガミースマイル自体にデメリットはありますか?

ガミースマイルのデメリットとしては、前述の通り口元が気になり、思いっきり笑えなくなってしまうコンプレックスの要因となることに加え、口内環境が悪化しやすいことが挙げられます。

ガミースマイルは歯茎が出ている分、口の開閉がしづらく口呼吸になることが多く、口の中が乾燥し唾液が少なくなります。

唾液には細菌の繁殖を抑える殺菌作用や、口の中の食べかすを洗い流すという自浄作用があります。

そのため、唾液が少なくなると殺菌作用や自浄作用が低下して、虫歯や歯周病などの口内トラブルにつながりやすいといわれています。

また、自浄作用の低下に伴い、特にたばこを吸っている方は歯茎が変色することがあります。

変色に対しては、歯のホワイトニングなどの施術を受けることで防止する効果が期待できます。

ガミースマイル治療後に注意することは何ですか?

  • 食事は麻酔が切れてから

麻酔を使用する治療法では、術後口元の感覚がない状態になっているため、火傷や誤って頬の粘膜を噛んでしまうリスクがあります。

食事は麻酔が切れてから摂るようにしましょう。

  • 施術箇所に強い力をかけない

施術した部分は傷口のようになっているため、歯ブラシを力強く当て過ぎないように注意が必要です。ただし、口の中を清潔な状態にキープすることは傷の治りを早め、感染予防にもなるため歯磨きは忘れずに行いましょう。

  • 治療後数日は施術部位が腫れることがある

治療後数日は施術部位が腫れることがありますので、プライベートなイベントは控えた方が良いでしょう。

また、骨を削るような施術を受けた場合は、サウナや熱いお風呂に長時間浸かったり、激しい運動をしたり、重い荷物を持ったりすることで血の巡りが良くなり、施術部位から出血する可能性があります。

特に施術当日の入浴は、シャワー程度で済ませるようにしましょう。

ガミースマイル治療のまとめ

ここまでガミースマイルの治療についてお伝えしてきました。

ガミースマイル治療の要点を以下にまとめます。

  • ガミースマイルは矯正やボトックス注射、口腔外科手術などで改善することができる
  • ガミースマイルの治療法は比較的短時間で施術できるものが多く、施術中の負担が少ない
  • ガミースマイルはコンプレックスの要因となるだけではなく、口内環境の悪化を招くことがあるため改善が推奨される
  • 治療後は施術部位を清潔に保ち、負担をかけないように注意が必要

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。