ボトックス注射とヒアルロン注射の違いとは?全く別の治療!?
ボトックスとヒアルロン酸の違いについて
ボトックス注射とヒアルロン酸注射は、どちらもシワの治療に用いられる施術です。
どちらも注射なので違いがよくわからない方も多いと思いますが、別の治療法のため期待される効果は異なります。
本記事では、ボトックス注射とヒアルロン酸注射について以下の点を中心にご紹介します。
- ボトックス注射とヒアルロン酸注射の違い
- ボトックス注射とヒアルロン酸注射のメリット、デメリット
- ボトックス注射とヒアルロン酸注射の費用について
ボトックス注射とヒアルロン酸注射の違いについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
ボトックス注射とは
ボトックス注射は、ボツリヌス菌の作り出す毒素を筋肉に注入することで、シワを軽減することが期待できる治療法です。
シワには色々な原因がありますが、眉間・目じり・口角など、顔の表情筋の動きによってできるシワがあります。
ボトックス注射は、これらのシワが気になる部分に有効とされています。
ボツリヌス菌の作り出す毒素「A型ボツリヌス毒素」には、筋弛緩作用が見込めます。
緊張している筋肉にこの毒素を注入すると、筋肉を制御する神経に取り込まれ、その神経を麻痺させます。
その結果、注射された部分の筋肉は過度な緊張で固くなった状態から弛緩し、シワが軽減されるとされています。
なお、注入するのはボツリヌス菌から作られた毒素を分解・精製したものなので、菌や毒素の危険はないとされています。
ヒアルロン酸注射とは
ヒアルロン酸注射は、保湿・保水成分であるヒアルロン酸を肌のハリやシワが気になる部分に注入します。
ヒアルロン酸はもともと体内にある物質で1gで2~6Lもの水分を保つ成分です。
年齢とともに減少していきますが、ヒアルロン酸を真皮の内側に注入することで保水力がアップし、お肌がふっくらするとされています。
保水・保湿により肌のボリュームがアップすることで、シワやほうれい線を目立ちにくくする効果が期待できる施術です。
ボトックス注射が効く部位
ボトックス注射は、筋肉の過度な緊張をほぐすことで目じりや口角の表情じわをやわらげる効果が期待できます。
また、表情じわだけでなくエラを目立ちにくくすることも見込めます。
エラの原因は、寝ている間に咬筋という筋肉が過度に緊張することです。
ボトックス注射をすることで筋肉の緊張が緩和され、小顔効果が期待できます。
また、多汗症の改善や、肩こりの改善も見込めます。
以下が、ボトックス注射の効果が期待できる部位です。
- 眉間
- 額
- 目じり
- 鼻根
- 顎
- エラ
- ガミースマイル
- 脇
- 手のひら
- 肩
ボトックス注射のメリット
ボトックス注射のメリットとしては、施術が短時間で済むこと、効果がわかりやすいこと、後遺症の恐れが低いことが挙げられます。
注入は5分程度で済み、細い針を使用するため跡が残りにくい利点があります。
効果は施術後2~7日ほどでわかりやすくあらわれる場合が多い傾向にあります。
万が一、思ったよりもボトックス注射が効きすぎた、不自然な印象になってしまったということもあるかもしれません。
しかし、4~6ヶ月程度で元に戻るため後遺症の恐れはほぼないでしょう。
ボトックス注射のデメリット
ボトックス注射のデメリットは、多用すると耐性ができて効果を感じづらくなる点です。
一度の施術で大量に注入を行ったり、毎月注入を行ったりすると、効果の出づらい体質になることがあります。
副作用としては、内出血や薬剤による体調不良(腫れ、むくみ、吐き気、めまいなど)があります。
また、効果が出すぎて一時的に表情が不自然になってしまう、といったことも稀にあります。
ヒアルロン酸注射の効果
ヒアルロン酸は体内の皮膚や関節、目などに存在し、保湿・保水をする成分です。
肌の細胞と細胞の間でウォータークッションのような役割を果たすとされています。
もともと体内にある成分ですが、20代をピークに徐々に減少していきます。
40代からはより急激に減少し、60代では20代の半分以下にまで減少するといわれています。
ヒアルロン酸注射をすることで減少したヒアルロン酸を補い、肌のハリ・潤いを取り戻すことが期待できます。
ヒアルロン酸注射のメリット
ヒアルロン酸注射のメリットは、即効性があり手軽に施術を受けられる点です。
施術時間は5~10分程度で、当日に手軽に受けられ、注入後すぐに効果が実感できるでしょう。
ダウンタイムもほとんどありません。
また、ヒアルロン酸はもともと体内にある成分なのでいずれ体内に吸収されます。
高い安全性が期待でき、仕上がりもナチュラルな印象を見込めます。
ヒアルロン酸注射のデメリット
ヒアルロン酸はやがて体内に吸収されるため、施術後の持続期間が短いというデメリットがあります。
効果の持続は長くて1年、早くて3ヶ月程度といわれており、効果を持続させるには何度か定期的に注入する必要があります。
また、仕上がりが不自然になるため部位によっては施行できないことがあります。
目の下は皮膚が薄いため、おでこは不自然になりやすいため、施術ができない場合があります。
仕上がりは医師の腕に左右されることもあるため、クリニックを選ぶ際は注意しましょう。
ボトックス、ヒアルロン酸は保険適用?自費?
ボトックス注射、ヒアルロン酸注射は、美容外科治療の場合は保険適用外の自費診療です。
健康保険が適応されるかどうかは、以下の2点がポイントになります。
- 治療を擁する病気やケガであるか
- 国が保険診療として認めた治療法であるか
この条件を満たしている場合は、保険適用となります。
シワ、たるみといった加齢にともなう外見の変化の改善は、緊急性がありません。
また、病気やケガと異なり治療が必要とされる状態ともみなされていません。
そのため、健康保険の適応となる条件を満たしておらず、ボトックス注射、ヒアルロン酸注射は基本的には保険適用外となります。
ただし、以下の症状に該当する場合に限り、保険適用とされています。
- 眼瞼痙攣
- 片側顔面痙攣
- 痙性斜頸
- 上肢痙縮
- 下肢痙縮
- 2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足
- 重度の原発性腋窩多汗症
- 斜視
- 痙攣性発声障害
ボトックスとヒアルロン酸に関するよくある質問
注射の痛みはありますか?
ボトックス注射もヒアルロン酸注射も、注射針を刺すため多少の痛みはあります。
ただし、予防接種などで使われる針よりもはるかに細いため、予防接種や採血がそこまで辛くないという方は問題ないでしょう。
クリニックによっては、施術前に局所麻酔のクリームを塗布するところや笑気麻酔を使用できるところもあります。
痛みを感じやすい、不安だという方は、事前に医師に相談してみてください。
効果はどのくらい続きますか?
ボトックス注射とヒアルロン酸注射の効果の持続性には個人差があります。
ボトックス注射は、一般的には3~6ヶ月程度効果が継続するとされています。
施術後3か月目頃から徐々に筋肉の動きが回復しはじめ、やがて元の状態に戻ります。
ヒアルロン酸注射は2週間ほどで安定し、半年~1年程効果が持続することが見込めます。
持続期間は使用する製剤によって異なる場合もあります。
どちらも数ヶ月~1年で元に戻るため、再度施術を行うかは医師と相談して検討しましょう。
注射後は入浴していいですか?
ボトックス注射もヒアルロン酸注射も、施術後の入浴は禁止ではありませんが避けることをおすすめします。
施術後に体温が上がって血行が良くなると腫れが出やすい状態になってしまいます。
また、ボトックス注射の主成分は熱に弱いため、体温が上がると十分な効果が表れない恐れがあります。
そのため、当日は軽めのシャワーか、どうしても湯船につかりたい場合はぬるま湯で短時間にしておきましょう。
ボトックス注射とヒアルロン酸注射のまとめ
ここまで、ボトックス注射とヒアルロン酸注射の違いについてお伝えしてきました。
ボトックス注射とヒアルロン酸注射の要点をまとめると以下の通りです。
- ボトックス注射は表情じわやエラの改善に、ヒアルロン酸注射は肌のハリ・小ジワの改善が期待できる
- ボトックス注射とヒアルロン酸注射はどちらも手軽に受けられるが、効果が継続するのは数ヶ月~1年程度
- ボトックス注射とヒアルロン酸注射は美容外科治療の場合、保険適応外の自費診療
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。