マリオネットラインは予防できる?ケアの種類と治療法をご紹介!
マリオネットラインは口角からあごにかけて垂直に伸びるシワのことです。
また、マリオネットラインがあることで、周りへ不機嫌そうな印象を与えやすくなってしまいます。
本記事ではマリオネットラインについて以下の点を中心にご紹介します。
- マリオネットラインはなぜできるのか
- マリオネットラインを予防することは可能か
- マリオネットラインは改善できるのか
マリオネットラインについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
マリオネットラインとは
マリオネットラインとは、口角からあごにかけて垂直に伸びる2本のラインのことです。
名前の由来は腹話術の人形(マリオネット)の口部分と似ていることからマリオネットラインと呼ばれるようになりました。
マリオネットラインは40代から目立ち始め、多くの女性が悩みを抱えるエイジングのひとつとなります。
マリオネットラインの原因
見た目が実年齢以上に見えてしまうマリオネットライン。
ほうれい線よりも老けて見えるため、多くの方が悩みを抱えています。
マリオネットラインは色んな要素が重なり合ってできていますが、マリオネットラインができる原因の中で今回は以下の5点について説明したいと思います。
- 表情筋
- 嚙み合わせ
- 姿勢
- 肌の乾燥
- 紫外線
ぜひご参考にしてみてください。
表情筋の衰え
マリオネットラインができる最大の要因は表情筋や皮下脂肪の衰えによるものです。
口周辺の筋肉が大きく関係してきますので、表情が乏しい方や普段からあまり笑わない方はマリオネットラインができやすいと言われています。
また筋肉の衰えに加え、脂肪の重みでも顔全体が下がってしまい、たるみが現れることもあります。
このたるみも、マリオネットラインができてしまう原因のひとつと言えます。
口角がいつも下がっていると口回りの筋肉や頬があまり使われず、下がってきてしまいマリオネットラインができてしまいます。
普段から口角を上に上げることを意識して生活するといいでしょう。
嚙み合わせ
片方で噛む癖や噛み合わせの悪さは、左右の頬の筋肉のバランスを悪化させます。
すると皮膚にたるみができ、マリオネットラインが生まれてしまうこともあります。
また、よく噛まずに食べる方、早食いの方も、口元の筋肉があまり使われていないため、気を付ける必要があります。
他にも広頚筋(口元から首にかけて大きく広がる筋肉)が衰えることによって広範囲にわたり筋肉や皮膚、脂肪が緩んで垂れ下がってしまい、マリオネットラインができる可能性があります。
姿勢が悪い
猫背やストレートネックの方は背中が丸まり、顔が前傾した姿勢を長時間とる事が多く、鼻から下の顔面や首やあごが普段から緊張しない状態になります。
そうした状態が続くと、顔の筋肉がゆるみ、マリオネットラインができやすくなります。
長時間デスクワークをしている方やスマホを使う方は猫背やストレートネックになりやすいため、若い方でも広頚筋が衰えやすくなり、マリオネットラインが生じる可能性はあります。
正しい姿勢で過ごすことを心がけましょう。
肌の乾燥
肌が乾燥して水分が不足すると肌の弾力が失われてしまい、シワやたるみが生まれ、マリオネットラインができることがあります。
マリオネットラインができやすい方は乾燥肌の方が多いといわれる理由のひとつです。
潤いがなくなった肌はバリア機能が低下し、水分を保持する力が損なわれ、肌トラブルを引き起こす原因になります。
加齢により、肌の水分や油分が失われていくため、保湿ケアをしっかりとおこない、肌のハリと弾力を保つ機能を維持していくことを心がけるといいでしょう。
紫外線の影響
紫外線を浴びると肌のハリや弾力が失われ、マリオネットラインができやすくなります。
肌のハリと弾力を保つ役割であるコラーゲンやエラスチンが紫外線を浴びることによって減少され、たるみを引き起こし、マリオネットラインに大きな影響を与えるからです。
紫外線は一年中降り注いでいるため、日焼け止めクリームや日傘、サングラスなどを併用して紫外線対策をしっかりとおこなうことをおすすめします。
マリオネットラインの予防ケア
マリオネットラインを予防するためには表情筋を鍛え、紫外線からのダメージを防ぎ、肌の保湿を心がけることが大切です。
- 表情筋のトレーニング
- 肌の保湿方法
- 紫外線対策
ここではこの3点について詳しくご紹介していきますのでぜひご参考にしてください。
顔の筋肉トレーニング
マリオネットラインができる原因にあたる顔のたるみをとるには、表情筋に直接アプローチをかけることがとても効果的です。
顔の表情筋の中でも口輪筋、広頚筋、口角下制筋の筋肉をトレーニングするといいでしょう。
口輪筋は、口の周りにある筋肉で、口元の印象づくりに欠かせない筋肉です。
普段の生活から意識的に鍛えていくことで、顔のたるみが解消されます。
広頚筋は、口元から首にかけて広がっている筋肉です。
広頚筋がゆるむとそれぞれ関連する筋肉や皮膚に大きな影響を与えてしまいます。
そのためマリオネットラインを改善したい方は広頚筋を鍛えることをおすすめします。
口角下制筋は、口角の下に縦に入る筋肉です。
口角下制筋が固まってしまうと、無表情になり、口元の柔軟性が失われます。
口角が下がってしまっている方は、口角下制筋を鍛えて口元を柔らかくすることをおすすめします。
いずれのトレーニングも効果が現れるまで時間がかかり、個人差もあります。
やり過ぎてしまうことでしわができる恐れがありますので注意して行いましょう。
肌の保湿
紫外線によってコラーゲンが減少し、マリオネットラインができてしまう原因となるためコラーゲンの回復を促すケア用品を使うことをおすすめします。
保湿力の高いクリームや、乳液で化粧水を閉じ込めることも効果的です。
マリオネットラインは顔全体のたるみから起きる場合もありますので、溝の周辺だけでなく、フェイスライン全体の保湿を意識することが大切になります。
紫外線の予防
紫外線は夏や晴れている日だけではなく、一年中降り注ぎます。
そのため、冬だけに限らずこまめに保湿し、外出するときは常に日焼け止めを塗ることや帽子を被ることを習慣にしていきましょう。
紫外線はシミ以外に肌のハリや弾力に刺激を与え皮膚のたるみを進行させます。
今まで以上に紫外線対策をおこない、マリオネットラインができる原因を予防していくことをおすすめします。
美顔器
ここ数年はコロナ禍により、マスクを着用する生活が続いています。
マスク生活が続くことで頬のハリが気になったり目元や口元の表情筋を使うことが少なくなったと感じたりする方が多くいることが分かりました。
コロナ禍において肌に対するケアの考え方にも変化が見受けられました。
これまでおこなっていたスキンケアアイテムや表情筋のトレーニングに加え、美容家電を取り入れたケアをおこなうことでさらに肌への効果が期待できると考える方が多いようです。
美容家電の中でもEMS美顔器とラジオ波美顔器が注目を集めています。
- EMS美顔器
EMS美顔器は電気で筋肉を刺激します。
固まった表情筋を効率よく刺激し、リフトアップ効果が期待できます。
- ラジオ波美顔器
熱で肌のハリや弾力の元となるコラーゲンやエラスチンの産生を活性化させます。
リフトアップ効果の他に、肌の内側を温めるため、むくみ改善にも効果が期待できます。
出典元:コロナ禍の行動制限が、さまざまな形で肌や表情筋に影響!? ミドル女性の67.6%がコロナ禍における「肌の下り坂」現象を自覚|パナソニック株式会社のプレスリリース (prtimes.jp)
マッサージ・ツボ押し
マッサージやツボ押しもマリオネットラインを予防するにあたり、とても大切です。
日々の肌のケアにひと手間加えて、顔のツボを押すこともおすすめです。
目の上のこめかみあたりにある「側頭筋」をマッサージすることで、たるみを引きあげる効果があります。
血行不良が解消されますので、シワやたるみの改善も期待できます。
「地倉」と呼ばれる口角から1㎝離れた外側にあります。
地倉を押すことによって口元の筋肉が活性化され、口角があがる効果が期待できます。
地倉のツボを一日に2度ほど、1回につき約10回程度を目安に日々マッサージをおこないましょう。
マリオネットラインを改善する美容医療
加齢とともにできるマリオネットラインは、根気よくセルフケアを行なっても中々改善が見受けられないことが多いと言われています。
少しでも早くマリオネットラインを改善したいと思い、美容医療を考える方も少なくありません。
ここでは、マリオネットラインを解消するための美容医療について5つご紹介します。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入は、若々しい印象になりたい、エイジングケアをしたい、切開はしなくない、という方におすすめの施術です。
施術方法は針を刺しますが皮膚は切らないため傷跡が残りにくく、ダウンタイムも短いのが特徴的です。
ヒアルロン酸は経過とともに体内に吸収されるため、効果を持続させたい方は継続的に治療を受けることをおすすめします。
施術後、腫れや痛み、内出血が起こる可能性がありますが、大体3日〜1週間程度で治まります。
注入するヒアルロン酸の種類によりますが、施術後数か月〜2年程度持続することが見込めます。
再生医療
再生医療とは自分自身の肌細胞を増やして移植するという施術です。
移植された肌細胞は、肌本来の力を引き出してたるみやマリオネットラインを改善するため、とても自然な仕上がりが見込めます。
肌の内側から改善されるため、効果が3年以上持続するケースもあります。
肌機能の改善を目的とした治療のため、老化が進み、肌細胞が少なくなってきている30代以降の方のほうがより効果が期待できます。
再生医療は自分の肌を再利用するため、アレルギーや拒絶反応のリスクは他の施術に比べて低いといわれています。
糸リフト
糸リフトとは医療用の糸をフェイスラインに挿入し、リフトアップを目指す施術です。
メスを使わずに、該当箇所に麻酔をおこない小さな穴を開けて、医療用の糸を挿入する施術のため、ダウンタイムも最小限で済むと言われています。
医療用の糸には体内に溶けて吸収されるものと吸収されずに残るものの2種類があります。
即効性が期待でき、年齢を重ねてもたるみにくく、半年〜1年ほど効果が持続することが見込まれます。
糸を挿入した部分がまれに内出血したり、麻酔による腫れが起こったりしますが、いずれも1週間程度で治まります。
フェイスリフト
フェイスリフトは耳のラインに沿って切開し、SMASを持ち上げ、余分な皮膚を取り除きます。
シワやたるみの解消する手段として最も適しているとされる施術はフェイスリフトです。
糸リフトやヒアルロン酸注入でも効果があまり感じられなかった方はフェイスリフトを検討することをおすすめします。
フェイスリフトはたるみを直接切除するため、効果の持続期間は約5年〜10年といわれています。
ただし、フェイスリフトはメスを使う治療となりますので、切開した箇所の傷跡ができてしまいます。
また、施術後に切開した部分に血腫ができてしまう場合もあります。
その他にもリスクや副作用が起こる可能性がありますので、医師にしっかりと相談することをおすすめします。
ハイフ(HIFU)
ハイフ(HIFU)は切らないフェイスリフトとして大人気の施術です。
皮膚の組織と筋肉の間にある筋膜層、真皮層、表層、脂肪層にまで超音波が届き、たるみの原因に根本的なアプローチをしていきます。
また、筋膜を収縮させることにより引き締め効果やリフトアップ効果も期待ができる施術です。
ハイフをおこなうと、コラーゲンとエラスチンが増加し、たるみの予防効果にも期待できます。
施術後すぐに効果が現れ始め、6か月〜8か月効果が持続するといわれています。
ダウンタイムもほぼなく、施術後の腫れや赤み、痛みも少ないのがハイフの特徴になります。
マリオネットラインに関するよくある質問
ここではマリオネットラインに関してよくある質問をいくつかご紹介致します。
マリオネットラインの施術を考えている方はご参考にしてみてください。
早ければ何歳からマリオネットラインが現れますか?
女性の約8割が顔のたるみが気になるという調査結果が出ています。
その中でも20代からたるみを気にする女性が増加し、50代まで増え続けることがわかりました。
また、30代からマリオネットラインを意識する方が多く見られます。
年齢が若いうちは脂肪と潤いがあり、ハリがあった頬も年齢を重ねると減少し、たるみやすくなっていきます。
出典:女性の顔のたるみに対する意識調査(2022)SPTM調べ
フェイスリフトをするときのクリニック選びのポイントは?
フェイスリフトを検討する際には日本美容外科学会「JASPAS」の「名医を探そう」をご参考にすることをおすすめします。
地域別に医師のリストが掲載されておりますので、ご自身のお住まいの医師を探すことができます。
また、クリニックを選ぶ際は費用や施術箇所、施術内容などクリニックにより異なりますので、カウンセリングを丁寧におこなうクリニックを選ぶようにしましょう。
太るとマリオネットラインは目立ちますか?
顔がふっくらとしていると、頬のお肉と顎との境目に段差ができ、マリオネットラインが目立つ可能性があります。
顎には脂肪がつきにくく、どうしても段差ができてしまうからです。
ご自身に適した体重の維持がたるみの予防になります。
糸リフトでMRIが受けられなくなりますか?
糸リフトで使用される糸が金の糸の場合、体内に残り続け、溶ける糸リフトに比べて長期間効果が持続するとされています。
しかし、素材が金属になるため金の糸で施術を受けると、MRIが受けられなくなることがあります。
レントゲン写真やCT、MRIを受診される際は必ず担当医にお伝えすることをおすすめします。
マリオネットラインまとめ
ここまでマリオネットラインについてお伝えしてきました。
マリオネットラインの要点をまとめると以下の通りです。
- 肌の乾燥や、日常生活の姿勢の悪さなどによってできる
- 顔の筋肉や肌の保湿をしっかりとおこなうことで予防できる
- 日々のセルフマッサージや美顔器の使用、美容医療によって改善できる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。