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水素が心筋梗塞/脳梗塞の発生と障害を軽減する

私が臨床的に「水素が予防/治療に有効」と最初に感じた論文です。
心筋梗塞や脳梗塞の問題は
1:血栓などによって血管が詰まり、先に血液が届かなくなる
2:詰まった血管が再還流し、一気に血液が流れることによって活性酸素が大量に発生する
という2つです。
1は救命の問題となりますが、2は「せっかく血流が再開したのに、それが仇となって組織が損傷する」という問題です。
これによって大きな機能障害(後遺症)と伴うこととなります。

心筋梗塞や脳梗塞は
1:そのものの発生リスクを下げる
2:発生したとしても、救命率を上げる
3:救命後の合併症を減らす
という視点が必要となってきます。

この論文は、注射用飽和水素生理食塩水を投与したラットとそうでないラットに対し
・心臓冠動脈を30分虚血
・その後、再還流
によって、各種データと心筋の壊死範囲を調べています。

結論は、水素投与によって
1:マロンジアルデヒド(MDA)の減少
2:心筋細胞のアポトーシス減少
3:カスパーゼ3の抑制
4:8-OHdGの抑制
を伴って、再還流24時間後の
1:心筋機能パラメーターの改善
2:梗塞サイズの縮小
を認めていた。

水素は予防投与によって血管内の炎症を抑制し、梗塞リスクを大幅に下げますが、たとえ梗塞が発生したとしても、それによる後遺症のリスクも大きく下げる作用があります。

当院では現在
・内服投与:1日1回
・点滴/注射投与:1回/2週〜1回/月
を行って、患者様にデータを取らせていただいておりますが、経過は大変良好のようです。
今後、継続的な検査データを追いかけてみようと考えています。

医療法人社団医献会 辻クリニック
東京都千代田区麹町6-6-1長尾ビル8F(四ッ谷)
03-3221-2551
info@tsuji-c.jp

Hydrogen-rich saline protects myocard… [Exp Biol Med (Maywood). 2009] – PubMed – NCBI
0-www.ncbi.nlm.nih.gov.elis.tmu.edu.tw
PubMed comprises more than 23 million citations for biomedical literature from MEDLINE, life science journals, and online books. Citations may include links to…

水素の痴呆予防と改善効果

初期の水素の効果に関する論文は「水素の抗酸化作用による神経細胞保護作用」でしたが、最近はさらに深く掘り下げた機能に関する論文が多くなっています。
ここでは老化促進マウスに水素水を自由摂取させ、細胞レベルでその変化を観察しています。(飽和水素水です)そして、この論文においても、水素の作用として
*SOD酵素活性の増加
*Morris水迷路試験での学習・記憶能(空間認知能)の改善
*脳内セロトニンの上昇
をあげています。加えて興味深いのが『海馬組織であるCA1,CA3細胞密度の低下スピードが減少した』という部分です。
海馬は記憶・学習等に関与する脳神経部位であり、その細胞密度の低下は、痴呆の特徴的な組織学的変化と言われています。

どのような作用で(抗酸化作用もしくは酵素活性作用?)によるものかは今後の研究によりますが、神経密度低下による脳神経組織の萎縮を、水素が抑制する可能性は大変興味深いものです。

現代医学は「命を助けることはできても、麻痺や障害を改善することはできない(出来るものは少ない)」ということを理解すべきです。
・脳梗塞/くも膜下出血:麻痺は治せない
・心筋梗塞:生活(活動)制限は治せない
・糖尿病:食事制限は治せない
などが特徴的です。

予防は一見するとその効果を感じ難いものですが(症状がないので、改善もわからない)、各種検査によって『無自覚の変化』を見つけることが出来ます。
その『無自覚の変化』を改善してゆくことが「予防的治療」の大きな役割であるといえるでしょう。

医療法人社団医献会 辻クリニック
理事長 辻直樹
東京都千代田区麹町6-6-1長尾ビル8F(四ッ谷)
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Drinking hydrogen water ameliorated cogn… [J Clin Biochem Nutr. 2010] – PubMed – NCBI

水素が他の抗酸化物質に比べて脳障害に有効な理由

外傷性脳障害は外部からの刺激(衝撃)によって大脳皮質が損傷され、そこで発生する活性酸素によって障害範囲が広がる。このような現象は心筋梗塞や脳梗塞における『虚血再還流障害』においても同様である。

一度虚血に陥った部位は、その部位に発生する大量の活性酸素やサイトカイン等によって組織損傷が進行し、そこに再還流(血液が再度流れ込む)によって障害が大きくなる。

これに対し、発生する活性酸素(特にヒドロキシラジカル)の制御は大変重要である。

抗酸化治療において、最近になって重要視されているのが『抗酸化の選択性』であろう。

一般に「活性酸素/フリーラジカル」と言われるがすべて悪いものではなく、生理活性物質としての活性酸素も数多く存在する。
*NO(一酸化窒素):血管拡張作用
*H2O2(過酸化水素):免疫細胞内での殺菌作用
等は、生体の作用として大変重要であり、これらの作用を打ち消してしまうことは好ましくはない。

抗酸化治療においては『反応性が強く、組織酸化劣化作用の強い活性酸素を選択的に除去する』という考え方が主流となりつつある。

また、生体が持つ「自前の抗酸化酵素産生能:スーパーオキシドに対するSOD産生、過酸化水素に対するカタラーゼ産生」は、外部からの『SOD様物質』『カタラーゼ用物質』の投与が「過保護要因」として働き、酵素産生能を低下させてしまう可能性もある。

水素が「新しい抗酸化治療戦略」として研究されはじめたのは
*ヒドロキシラジカル選択性
*BBB(脳の血液脳関門)通過性
である。

水素の抗酸化作用が
*生体の抗酸化酵素産生能を邪魔しない
*BBBを通過する(脳細胞に届く)
*抗酸化作用発揮後、酸化物質として残存しない
という利点を持つことが、他の抗酸化物質に比べて優れた部分であろう。

それどころか、この論文では水素による治療が『内因性抗酸化酵素活性を増加させる』ことに注目している。

水素がどのような作用機序で内因性抗酸化酵素(SOD、カタラーゼなど)を増加させるのかについては言及していないが、前出で論文にあるように、水素の遺伝子発現作用が影響しているのかも知れない。

これについても今後の研究が待たれる。

医療法人社団医献会 辻クリニック(四谷/麹町)

Protective effects of hydrogen-rich saline in a r… [J Surg Res. 2012] – PubMed – NCBI
www.ncbi.nlm.nih.gov
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水素がSir2遺伝子(長寿遺伝子)を上昇させ、マロンジアルデヒド(酸化LDL)を低下させる

実験は「外傷性脳障害」のモデルラットによって行われている。

外傷による脳障害後、大量の活性酸素発生によって、神経不全や再形成障害が発生し、神経シナプス障害/認知機能障害が発生することは確認されている。

そのため、障害後の抗酸化治療戦略を目的として「抗酸化医薬品」が承認されている。

研究では、ラットの脳に外傷障害を与え、その後に脳障害に対する水素の作用を検討している。

それによると、障害後のラットに対し水素を投与すると
*酸化ストレスによって生じるMDA(マロンジアルデヒド)の減少
に加え
*Sir2遺伝子発現レベルの上昇
*神経シナプスの可塑性(刺激に対する機能/構造的な適応)上昇
*モリス水迷路法での(認知機能試験)回復
を認めたとしている。

臨床上ではあるが、当院で行う『過飽和水素点滴/内服」によっても「マロンジアルデヒド修復LDL:酸化LDL」が優位に低下することは確認しており、動脈硬化リスクである酸化LDの低下は「動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞の予防/治療に役立つ治療」として期待している。

水素の抗酸化力によって、過酸化脂質発生によるMDAが減少することは当然であるとしても、今回の試験で見られた『Sir2遺伝子レベルの上昇』や『可塑性の上昇』は、単なる「抗酸化力」だけとは考えにくい。

レドックス制御は遺伝子に何らかの作用を示すことは、他の研究でも明らかになっているが、防御作用に加えて「再生作用」にまで影響を与える可能性は大変興味深い。

加えて、これが『水素の抗酸化作用』によるものなのか『水素の作用』なのかは現在のところ不明であり、今後の研究が待たれる。

医療法人社団医献会 辻クリニック(四谷/麹町)

Hydrogen-rich saline protects against oxidati… [Brain Res Bull. 2012] – PubMed – NCBI
www.ncbi.nlm.nih.gov
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飽和水素水注射による鎮痛治療(ペイン)について

飽和水素水注射による鎮痛治療についていくつかご質問があったので、ご回答です。
*どのくらいの効果がありますか?
*他の疼痛治療(ステロイド、消炎鎮痛剤、麻酔薬など)とくらべ て治療(鎮痛)効果はどの程度ですか?

これらのご質問については以下のように考えています。
医学的に鎮痛効果度合いを計測することはできませんが、同等程度の鎮痛効果はあると考えています。(あくまでも患者さん本人の主観であるため)

この治療法のもっとも優れた点は『副作用がない』『薬剤(合成化学物質を使わない』だと考えています。

現在ペインクリニックや整形外科で鎮痛治療に利用される薬剤は
*消炎鎮痛剤(注射、内服、外用)
*ステロイド(注射、内服、外用)
*麻酔薬(注射、外用)
が中心です。

麻酔はあくまでも『その場の痛みを感じなくする』ことを目的としているため、治療としての方向性は違います。
消炎鎮痛剤やステロイドは、水素と同じように『原因→化学反応→炎症反応』の「生体内化学反応」に作用する薬剤です。

消炎鎮痛剤・ステロイド・水素を比較した場合、消炎鎮痛作用が同等と考えるならば
*副作用がない
*投与量に制限がない
*投与回数に制限がない
*投与部位に制限がない
という部分に関しては水素に利があります。

現在、世界中で多くの研究機関が研究を重ねていますが、水素の作用機序は
*抗酸化作用
*抗炎症作用
*抗アレルギー作用
*細胞(ミトコンドリア)修復作用
*DNA修復作用
ではないかと考えられています。

この作用を利用して
*アレルギー疾患:喘息、アトピーなど
*膠原病:慢性関節リウマチなど
*動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞
*神経変性疾患:パーキンソン病、アルツハイマー病など
*ガン
などに対する治療も試みられています。

このような臨床試験が急速に進むのも『副作用がない』という利点があるからです。

鎮痛作用も他の薬剤(麻酔を除く)に比べて遜色はありませんし、長期的な作用は優れていると思われます。(リウマチなどに対し半年以上の治療を行うと、関節機能の回復をみとめています)

よって、ご質問のように「他の鎮痛治療:他の鎮痛作用薬との比較」については
*短期的には遜色なし
*長期的には優れている
という考えです。

医療法人社団医献会 辻クリニック (四谷/麹町)
理事長 辻直樹

【水素/水素水を使った治療法の解説】

当院で行っている水素水を使った治療について『どういう治療があるのですか?』『水素をどのように治療に使うのですか?』というご質問が多くよせられるので、ここにも記載しておきます。(HPは現在作成中です)

多くの人が知るようになった『水素』『水素水』という言葉ですが、水素の医学利用は当院の顧問でもある日本医大の太田教授が2007年に雑誌『Nature』に発表した論文に端を発します。

多くの疾患原因を探る中、カラダのエネルギー工場であるミトコンドリアから、どうしても発生してしまう『活性酸素』がDNA、細胞、組織を破壊し、それによる機能障害/イレギュラーが数々の疾患を引き起こすことが解ってきました。

以前より、活性酸素が病気や老化の原因であることは考えられており、それが「ビタミンC」「フラボノイド」といった抗酸化物質が病気の予防/治療に有効だとされてきました。

水素は数ある抗酸化物質の中で『最も優秀な抗酸化物質』ということがわかり、それが治療として使われ始めたのは極最近のことです

水素は本来『ガス』であるため、これを吸入する治療法が模索されましたが、現在はその治療に加え『他の物質に水素ガスをとけ込ます/吸蔵する』という方法によって、いろいろな使用法が生まれました。

現在、治療として使われるのは
【水に溶け込ます:水素水】
*水素水を飲む
*水素水点滴
*水素水注射(関節注射、筋肉注射、皮下注射)
*水素水バス(入浴剤)
【水素を物質で包む:水素吸蔵合金】
*内服:体内で水素を発生させる
*外用:水素を皮膚上で発生させる
【水素ガスそのもの】
*吸入
というバリエーションがあります。

なぜこのような幾つもの投与方法があるかというと、水素は優れた抗酸化物質であり、体内の悪玉活性酸素を強力に除去してしまうのですが、体内では至る所で活性酸素が発生しているため、『最も近くにある活性酸素』と瞬時に反応してしまいます。

そのため、
*投与部位から目的部位(障害部位)までの距離が遠い
*目的部位(障害部位)の血流が悪い
*目的部位(障害部位)に届きにくい(深いなど)
といった理由によって、『肝心の患部に水素が届く前に消費されてしまう』というデメリットがあるようです。

そのため、臨床的には『目的部位(障害部位)により近く投与する』という方法が模索され始めました。

例えば
*関節の痛み:関節注射
*筋肉の痛み:筋肉注射
*皮膚のトラブル:外用
*血管のトラブル:点滴
*血管の多い場所のトラブル(脳神経、がんなど):点滴
となります。

また、活性酸素は体内で絶えず発生しているため、抗酸化物質には『継続的な投与』が求められます。
それには
*絶えず投与し続ける
という方法以外に
*体内で発生させる
という方法が考えられ、これが『吸蔵体の摂取』という考えにつながりました。

吸蔵体は、その物質内部に『水素を抱き込んだ物質」であり、多くは「それが水と反応することによって内部の水素を放出する」というものです。

吸蔵体にはいくつかありますが、当院で使用するのは日本医大太田教授が研究されている『水素吸蔵マグネシウム』というものです。

これは他の吸蔵体に比べて
*吸蔵量が多い
*体内に無害
という部分で優れている物質です。

このように、水素の優れた抗酸化力を治療に生かそうと始まった『水素治療』ですが、最近は
*水素の遺伝子修復作用
*水素のタンパク修復作用
*水素のミトコンドリア再生作用
といった「抗酸化では説明できない作用」にも注目が集まってきています。

今後、多くのエビデンスが発表されてくるでしょう。

具体的に、当院で行っている「水素治療」は
*水素点滴:がん、パーキンソン病、動脈硬化、脳梗塞などへ
*水素関節注射:リウマチ、五十肩、変形性関節症などへ
*水素筋肉注射:肩こり、腰痛、神経痛、むちうちなどへ
が中心です。

*保険対象外の治療ですが、疾患治療を目的としているため、医療費控除の対象となります。(詳しくはクリニックスタッフまで)

治療をご希望の方は下記までご連絡(電話、メール)にてご連絡ください。

医療法人社団 医献会 辻クリニック
東京都千代田区麹町6-6-1長尾ビル8階 (四谷)
03-3221-2551
info@tsuji-c.jp

水素による治療の疑問点

本年度、名古屋大学から発表された論文。
この論文では、過去4年にわたり63もの疾患モデル動物および人に対する水素の臨床試験をおこない報告している。その中で特に
*アルツハイマー病
*パーキンソン病
*虚血再還流疾患(心筋梗塞、脳梗塞など)
に著効したとしている。

加えてこの論文の面白いところは、水素による治療の疑問点に焦点を当てているところだろう。
まず、この発表では効果の濃度依存性がなかったこと。ようするに水素濃度を上げてもその治療効果は変わらなかった点。
この点に関しては、当院ではリウマチ/アトピーといった炎症性疾患においては濃度に依存して症状の緩和が認められるため、個人的には疑問である。

もうひとつは、人やラットの小腸では「小腸腸内細菌からの大量の水素発生と体内供給」が行われているということ。
そこに外部から水素を供給すると明らかな効果があることに対する疑問である。
この点に関しては「腸内細菌の状態によって、供給される水素量に大きな差がある」という論文がいくつかの論文が発表されており、個人的にも「小腸からの水素供給量の差」が水素の効果と疾患回復に何らかの関係があるのではと考えている。

このように、国内外で水素治療の論文が急速に増加しているが、それだけこの効果が高く、共存する腸内細菌が作り出している物質という安全性を併せ持つためであろう。

当院でもその治療効果幅は広いことは確認しており、今後は
*投与量
*投与間隔
*濃度
*投与方法
などのプロトコールの確立が重要であろうと考えている。

Molecular hydrogen as an emerging thera… [Oxid Med Cell Longev. 2012] – PubMed – NCBI