水素を4週間投与した後、酸化還元に関わるタンパク(酵素)を作る遺伝子が上昇していることがわかった。

水素の作用は
*水素分子の直接作用
*水素分子の間接作用
の2つの方向から研究されている。

水素はそれ自体、強い抗酸化作用を持つが、それが生体(細胞)にどのように作用することによって機能を発揮しているかが問題である。

この論文は、水素を投与した後、肝臓(肝細胞)の遺伝子がどのように変化したかを調べたものである。

水素を4週間投与した後、DNAマイクロアレイ法によって遺伝子を調べたところ
*上昇した遺伝子:548
*低下した遺伝子:695
であった。

上昇した遺伝子を解析したところ、酸化還元に関わるタンパク(酵素)を作る遺伝子が上昇していることがわかった。

我々は、酸素を利用してエネルギー(ATP)を作り出す際にどうしても活性酸素ができてしまう。
そのため、『エネルギーと活性酸素の発生源であるミトコンドリア』には各種抗酸化酵素を作り出すための遺伝子が存在し、その設計図に則って酵素を合成している。

水素の抗酸化作用は大変強いものであるが、デメリットはその反応性の高さから『瞬時に反応が終わってしまう』という部分であろう。

しかし、水素自体の抗酸化作用だけでなく、遺伝子発現に関与し、細胞が抗酸化酵素を含む各種酵素生成に影響を与えるという事実は、細胞のシステム自体を変化させることによる効果であるということであろう。

水素が抗酸化作用だけでなく『抗炎症作用』『抗アレルギー作用』『脂質/糖質代謝改善作用』をもたらすという臨床結果は、それらに関わる酵素の発生に何らかの影響を与えている可能性が高い。(最新の論文ではそれらの酵素発生の変化を認めている)

このような事実が解明されていくことは、治療としての利用範囲を広げることができるため、さらなる研究が待たれる。

Hepatic oxidoreduction-related gen… [Biosci Biotechnol Biochem. 2011] – PubMed – NCBI
www.ncbi.nlm.nih.gov
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