細胞レベルで考える水銀の影響

今回上げた水銀だけでなく、化学物質(薬、農薬、添加物など)においても全く同じことが言えます。
何らかの外来物質による障害は『それによる障害』と『回復/修復力』のバランスによって大きく変化します。
細胞レベルで起こっていることが集合体となり、大きな障害となったものが疾患です。水銀の場合は「外から入ったメチル水銀」と「体内(消化管内)で変化したメチル水銀」によって細胞、特に神経細胞が犯されます。
マクロのレベルで診ると『水俣病』が有名ですが、この疾患も当初は『ハンターラッセル症候群』という『最も重症なメチル水銀による障害』だけを認定し、中等度〜軽度の障害は無視されました。
また、水銀による障害を『神経細胞への障害』ではなく、マクロの症状としてとらえ、ハンターラッセル症候群の症状(四肢末端優位の感覚障害、運動失調、求心性視野狭窄、聴力障害、平衡機能障害、言語障害、振戦(手足の震え)に限定し、それ以外の症状を「無関係」としてしまったことです。

先程も話したように、症状の重症度は「その障害範囲」によるもので、神経障害の有無ではありません。
メチル水銀は比較的排泄されやすい物質ではありますが、神経組織周辺に集積しやすい特徴があります。
よってその摂取量と集積量と排泄量の微妙なバランスによって障害レベルが変わってきます。
水俣病やイタイイタイ病の認定が遅れたのは、同じ河川域に住んでいながら、全く障害のない人が大勢いたからです。

水銀は細胞レベルで確実に神経細胞の成長を妨げ、破壊します。
そしてその破壊レベルと部位の違いによって、上記症状以外の症状、もっと軽度の障害/自覚症状が現れることは明白です。

ガンだけでなく、ほとんどの疾患は『症状が出る頃は末期』と考えて良いと思います。
そして、治療というものは『症状が出る前』『細胞レベルでの検査異常値』で行うべきであり、これを『予防治療』と考えて良いと思っています。

予防治療は「疾患治療/症状治療(対症療法)」と違い『変化に乏しい治療』です。
例えば高血圧や高脂血症、高コレステロールを治療しても、自覚的には『さして変化がない』のです。
しかし、それらによって発生する『脳梗塞/脳出血/心筋梗塞など』はもし治療できれば、大きな実感を得ることができますが、多くの場合、強い障害を残して治療は終わります。

*活性酸素による酸化劣化障害
*糖による糖化劣化障害
*炎症性物質による炎症劣化障害
*毒(重金属や化学物質)による細胞障害
*過剰栄養や栄養不足による細胞障害
も、自覚症状がなくても細胞レベルで徐々に障害を拡大し、ある範囲を越えたところで『症状を伴う障害』を引き起こしているにすぎません。

シェアさせていただいた動画にあるように、細胞レベルで起こっていることを理解できるかどうかが予防治療の最大のポイントであると考えています。

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