アルツハイマー病モデルラットに対する水素の記憶改善効果

アルツハイマー病は、現在世界中で患者数が増加し、社会問題化している。
アルツハイマーの発症原因には諸説あり、色々な方向から研究が行われていますが、『βアミロイド』もそのひとつです。βアミロイドはヒトのアルツハイマー病の主要原因因子として知られ、このβ-アミロイド(Aβ1-42)をS-D系ラットの脳血管弁内への投与により神経炎症、学習力・記憶能低下等を伴うアルツハイマー病モデルを作成し、それに対する水素の効果を調べています。

Aβ1-42投与後、14日間水素生理食塩水を5mg/kgを腹腔内に連投してその効果を検討しています。
生化学検査により酸化ストレスの産物であるマロンジアルデヒド(MDA)、IL-6およびTNF-αをそれぞれ測定ました。
さらに、Morris水迷路試験により記憶並びに運動機能を、LTPにより電気生理学的機能を、HNEとGFAPを免疫組織化学的に測定して酸化ストレスとグリア細胞活性をそれぞれ評価しています。

Aβ1-42投与後、脳組織中のMDA、IL-6、TNF-αは上昇しましたが、水素生理食塩水投与によりその濃度は抑制されました。
さらに、水素生理食塩水投与によりMorris水迷路試験による記憶能・運動機能は改善され、海馬中のLTPは促進され、あわせてHNEとGFAPは免疫組織化学的測定した結果それぞれ低下しました。

これは他の治療法と比べて画期的な結果であると考えられます。
ここで行った『水素生理食塩水の腹腔内投与』は、人間で言えば「静脈内注射」に相当するものですが、水素の特性から考えて、水素水の内服や水素発生サプリメントの内服であっても、十分な効果の可能性があると考えられます。

アルツハイマー症の原因がすべて「βアミロイド」とは言えませんが、少なくとも「アルツハイマーモデル」と考えられているラットで効果があったことは、アルツハイマー病予防/治療に向けた研究に、水素が加わったといことだと考えます。

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これらの結果から、水素豊富生理食塩水投与によりAβ1-42で誘導された神経炎症と酸化ストレスは抑制されて記憶機能低下を改善する事が明らかになった。

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